キミの嘘も、寝顔も、明日も。-Ki-【7】

宏光side〜ホワイトデー編〜 ページ43

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宏光「はい、どーぞ」












今日、3月14日。



世間一般で言う、ホワイトデー。












「わっ、ありがとうございます！」












Aへのホワイトデーのお返しに俺が作ったトリュフ。



完全に俺一人で作った力作。













「食べてもいいですか！？」



宏光「え？別にいいけど」












朝っぱらからチョコレートって(笑)













「…っん！おいひいっ！！」



宏光「ふははっ、だろ！？？」












しあわせ〜、ってなんとも言えない表情してるAがかわいくて堪んない。



思わず唇寄せて、チョコレートより甘い唇を味わう。












宏光「…甘い。唇」



「…あ、あたりまえじゃないですか、///」



宏光「んふふ」













照れて赤くなるその顔が好き。



いつになってもそうやって俺にときめいてくれないかな。














宏光「じゃあいってくる」



「…あ、宏くんっ」



宏光「ん？」








ーーー

ーー

ー








宮「おはよーキタミツ！」



宏光「おぉ、はよ」



山下「先輩っ、おはようございます！」



宏光「はよ。山下、ちょっと」



山下「…あ、はい！」













今朝玄関でAが言ってた。



やっぱりもらったお礼としても何かお返しするべきだ、って。












宏光「ん。これお返しな」



山下「…え、…え、うそ…！」



宏光「や、お礼としてのってことだから。勘違いすんなよ」



山下「……先輩はもう、彼女作らないんですか？」



宏光「ん？いるよ、彼女」



山下「えっ！？」



宏光「え？山下も知ってるっしょ、前忘年会に来たうちのお手伝いさん」



山下「A、さん…」



宏光「そそ」



山下「…」













…うん。



あからさまにショック受けた顔してるね…













宏光「あいつが言ったんだよね、お返しはちゃんとしなきゃ、って」



山下「…」



宏光「だからまぁ、会社でくれた子みんなに返すつもり」



山下「…そうなんですね」













自惚れてるわけじゃないけど、芽衣子を亡くして一年たったくらいからアピールされてんのかな、ってのは感じるようになった。



山下はその中でも割と積極的な方で。













宏光「あいつに言われなきゃ返してなかったよ、俺」



山下「わかってますよ…っ、」



宏光「ふふ、そっか」







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