行ってくれる? ページ28
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玉「あ、Aちゃんっ」
鍋パーティーをしたあの日から数日が経ち、今日もいつものようにWelinaでお仕事。
休憩室の扉を開くと、先に休憩していた裕太くんが私を見て声を上げた。
玉「Aちゃんと休憩一緒って久しぶりだね〜」
「ふふ、そうだね」
今日の賄いのパスタをフォークにくるくる巻きつけながら、クシャっとした笑顔を見せる裕太くん。
あの日から、なんとなくだけど。
仕事中とか、気付いたら裕太くんが私を見てる、ってことがたまにあるような…
そんな気がする。
自惚れって言われたらそれまでだけど…
玉「…あ。…そう言えばさぁ…」
「ん?」
玉「俺さ、今月が誕生日って話したよね?」
「あぁ、そうでしたね」
玉「来週の17なんだけど…」
「もうすぐじゃないですか」
玉「うん。それでさ…、」
「?」
玉「…えっと、ご飯でもどう?かな…」
「……私、と?」
玉「…ん、そう」
「…え?誕生日ですよね?だったら彼女さんと…」
玉「あ、うん、そうなんだけどさ。…実は都合悪くなったみたいで、会えなくなっちゃって」
へへ、って頭掻きながら弱々しく笑う彼を見つめる。
…そっか。
会えなくなっちゃったんだ…
玉「実はもうレストランも予約してあってさ。キャンセルするのももったいないし、せっかくだからどうかなって思ったんだけど…」
「…でも、私なんかでいいんですか…?」
玉「ふふっ。俺はAちゃんがいいんだけど」
「怒られたりしませんか?彼女さんに…」
玉「…あぁ、うん。Aちゃんのことは話したりしてるから、大丈夫」
「…そう、ですか…」
目の前の裕太くんがねだるような目で私を見つめる。
玉「行ってくれる?俺と」
「んーー…、」
玉「…だめ?」
…わ、出た。
上目遣い攻撃。
「……私で良ければ…、」
玉「ほんとっ!?」
「えっと…時間って決まってますか?多分大丈夫だと思うんですけど、夕飯のこともあるんで一応宏くんに聞いてみます」
玉「…あぁ、うん。そうだね…」
「またラインしてもいいですか?」
玉「うん、待ってるね」
そう言った裕太くんは、一瞬だけさみしそうな表情を見せて…
またすぐに柔らかく笑った。
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カリン(プロフ) - おぉー!!移行おめでとうございます゚+。(ノ´∀`)これからもずっと応援してます! (2015年5月4日 0時) (レス) id: 6641d2fd0e (このIDを非表示/違反報告)
Mayu - こちらこそお話を書いてくれてありがとうございます!あまりコメは出来てませんが、このお話、いっつも楽しみにしてます♪みっくんの様子がおかしいのって、前ついた嘘がバレたのかなぁ??と思いながら読んでました。クライマックスに向けてどうなるのか楽しみです★ (2015年5月4日 0時) (レス) id: 0f96157ddb (このIDを非表示/違反報告)
Maa.xx(プロフ) - はじめまして。いつもニヤニヤしながら読んでます!次で最終章、寂しいです、、、是非、続編期待しています! (2015年5月3日 22時) (レス) id: a8a2d31d70 (このIDを非表示/違反報告)
玉ヶ谷マイコ(プロフ) - 初めまして。何度も読み返しながら楽しんでます!続編、ぜひぜひはなちゃん目線で読んでみたいです!はなちゃんは2人をどんな気持ちで見守ってたのかなー実は2人の恋心に最初に気づいたのははなちゃんだったりして…とか妄想してます。是非ご検討ください! (2015年5月3日 22時) (レス) id: 7f76b5525c (このIDを非表示/違反報告)
kana(プロフ) - Kさんの作品はみっくんのかっこいいポイントが本当のみっくんもそれやりそう〜!って思えてすごくすごく好きです!こちらこそ、楽しいお話を読ませていただいてありがとうございます!です(^^)みっくんの不機嫌も気になりますが(!!)8章楽しみにしています! (2015年5月3日 22時) (レス) id: 75b1e14f7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:K | 作成日時:2015年3月17日 19時