キミの嘘も、寝顔も、明日も。-Ki-【7】

俺でいいの…？ ページ16

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宏光「ねぇ、こっち来て」












目を開けて私を見つめる宏くんが、自分の目の前を指差して私の腕を引く。



大人しく後ろ向きでそこへと収まると、伸びてきた筋肉質な腕にぎゅ、っと抱きしめられた。













宏光「…なんでタオル巻いてんの」



「恥ずかしいからです」



宏光「…邪魔なんだけど」



「…」



宏光「…取っちゃおっか」



「え、…きゃっ…！、」












パ！、ってあっという間に剥がされたタオル。



ははは、って笑ってる彼の腕に再びぎゅ、ってされて。



背中に直に感じる彼の肌にどきどきと胸が高鳴る。












宏光「…すげぇどきどき言ってる」



「…、//」












腰からお腹らへんに回された腕が気になって、耳元を掠める吐息が妙に色っぽくて。



心臓がどきどきしてるっていうのに、そんなことお構いなしなのか。



ちら、っと見上げた彼は、目を瞑って私の頭に静かに寄りかかっている。













宏光「…A、」



「は、はいっ！？」












そんな状態での突然の低音ボイスに、ビク！っと一瞬身体が震える。












宏光「ふふ。なんでそんなビクビクしてんの？」



「…や、別に…//」



宏光「…」



「…//」



宏光「…好きだよ、A」



「…ぇ、」



宏光「好き。すげぇ好き」



「…っ、////」












急にそんな風に呟きながら、子供のように頬を擦り合わせてくる彼。













「…私も。…好きです」



宏光「…」













その呟きに応えるように囁けば、止まってしまった彼の動き。



振り返って彼を見れば、不安そうに揺れる瞳で私を見つめてて。













「…宏くん？…どうし…」













ちゅ、って唇が塞がれる。













宏光「……無理、してる？」



「…え？」



宏光「本当に、俺でいいの…？」



「…」












親指で優しく私の頬を摩りながら、切なそうにそう呟く彼。



その目はやっぱり不安そうに揺れていて…













「なんで、そんなこと…」



宏光「俺には…はながいる」



「…」



宏光「…一生、いる…」



「…」



宏光「…それがどういうことか、わかるよな？」



「…」













そんなこと、わかってる。



最初からわかってるよ。






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