キミの嘘も、寝顔も、明日も。-Ki-【5】

熱あるっぽい ページ34

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宏光「ただいま〜」










夕飯の準備中、聞こえてきた宏くん声にいそいそと玄関に向かう。










「…え？はなちゃんどうかしたんですか？」










宏くんの背中におんぶされたはなちゃんは、心なしか元気が無くて。



少し顔も赤い気がした。










宏光「はな、ちょっと熱あるっぽい。保育園でも元気無かったみたいでさ。今帰ってくる時も辛そうだった」



「とりあえず、着替えさせてベッドに寝かせましょう」











多少元気が無いものの、自分で着替えもこなし、食欲も少しはあるみたい。



それでも、まだこれから熱が上がるかもしれないはなちゃんにお粥を作って。









「はなちゃん、お粥作ったんだけど…食べれそうかな？」









トロンとした目で私を見上げたはなちゃんは、こくん、と頷いてゆっくりと起き上がった。









「熱いから気を付けてね？」









そう言ってふーふー、って口元に持っていくと、少し照れたように口を開けて食べ始めた。









「食べれなかったら、無理しなくていいからね」



「…ん。…もういらない」










茶碗に半分ぐらい食べて、薬を飲ませて。



再びベッドに横になったはなちゃんは、すぐに眠ってしまった。










「…はなちゃん、やっぱり辛そうですね」



宏光「だな」



「今から熱上がりますね、きっと」



宏光「かもなー…」



「明日、どうします？」



宏光「んー…、そこなんだよなー…」



「もし無理そうだったら、私仕事休めるか聞いてみます」



宏光「ごめん。そうしてくれたら助かる」











すぐに電話しはじめた宏くんの横で、優子さんに電話をする。



明日は人数足りてるからって、優子さんは快く休みを承諾してくれた。










宏光「…ごめん。明日やっぱ休めなかった。大事な会議があって、代わりいなくて…」



「大丈夫ですよ。私休めることになったんで」



宏光「え、マジ…？」



「はい。だから安心して下さい」



宏光「ごめんな、マジで助かる。…ほんとありがとな」











少し申し訳なさそうに微笑みながら、私の頭を優しく撫でて。



寝室からそっとはなちゃんの様子伺いながら、そう言えば腹減ったなー、って呟く。










「…ふふ。そういえば、ご飯食べてなかったですね」










そう言って、二人で笑いあいながら夕飯を食べた。






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