キミの嘘も、寝顔も、明日も。-Ki-【4】

一番難しい質問 ページ48

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「…別に私、拗ねたりなんかしません」



宏光「ほんとかなー」



「…ほんとです」



宏光「…っふ。まぁいいけど」



「…」



はな「じゃあはながいちばんで、Aちゃんがにばんね？」



宏光「ははっ、そうだな」













ぎゅ、って抱きつくはなちゃんの頭撫でながら、宏くんが優しく微笑む。














はな「ねぇ、ぱぱ」



宏光「んー？」



はな「じゃあ、Aちゃんとままはどっちがすき？」



宏光「…え？」



「…」














はなちゃんからの予想外の質問に、宏くんの動きが止まる。














はな「ねぇ、どっちがすき？どっちがいちばん？」



宏光「…」



「…あ、あの…宏くん…、」















私のことは気にしないでいいですから…



芽衣子さんが一番、って言ってあげて下さい。



…そう言おうと思った時だった。
















宏光「はな、それ一番難しい質問だな」



はな「どっちどっちー？？」



宏光「知りたい？」



はな「しりたいー」



宏光「…あのな、今までのパパの一番は、ママだったんだよ。でもママがいなくなって、パパのことをぎゅーってしてくれなくなっちゃったんだよ」



はな「うん」



宏光「さっき言ったよな？好きだから、ぎゅーってするって」



はな「うん」



宏光「パパはママのことずっと忘れないし、ここんとこにずっといるんだけど…」













自分の胸のとこ指差しながら、真剣な眼差しではなちゃんを見つめる。













宏光「でもな、はな。…Aちゃんは、パパやはなのこと、ぎゅーってしてくれるんだ」



はな「…」



宏光「パパのそばにいてくれて、パパのこと大好きって言ってくれる。もちろんはなのこともな？」



はな「…」



宏光「だから、これからはAちゃんが一番で、ママが二番。…わかるか？」



はな「…」



宏光「…まぁ、ちょっと難しいだろうけど。ママのこともちゃんと好きだぞ？」



はな「…Aちゃん、ぎゅーってしてくれるから、はなもすき」



宏光「はは、そうだな」
















優しくはなちゃんの頭撫でる宏くん見つめながら、胸が熱くなって…



泣きそうなの、ぐって堪えてた。



そんな優しい言葉もらえるなんて、思ってもみなかったから。



宏くんはずっと芽衣子さんのことが一番なんだ、って…



心の片隅で、そう感じてたから。







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