キミの嘘も、寝顔も、明日も。-Ki-【4】

クリスマス特別編ーあん時の俺ー ページ21

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結局藤ヶ谷には何も勝てず。



徐々にアルコールも回ってきて、山下がついでくれるビールちびちび飲んでる。







はな「んー…」







お。


はなのやつ、そろそろおねむか？







そう思って帰ろうとしたら、山下に捕まって。



Aははな連れてさっさか行っちゃうし。



…ま、いーや。



今年最後だし、飲んじゃおーっと。















宏光「あーやべぇ、久々に飲み過ぎたぁー」







うん。


結構飲んだな、俺。





てかAにはなまかせちゃったし、悪いことしたなぁ。



あいつはあんま酔ってなかったみたいだけど、ちゃんと帰れたかな。







(prrrrr…prrrrr…)







『…もしもし、』







酔ってるせいなのか？


Aの声が耳に響いただけで、なんかキュン、てしちゃうんだけど。







ちゃんと帰れたか？って聞いたら、藤ヶ谷さんが送って下さって…、って。



…は？



なにそれ。



部屋まで？？








宏光「藤ヶ谷になんもされなかったかって聞いてんの！！」







思わず叫んじゃって、電話の向こうで黙るA。



あー…、くそっ…



なんて言うべきなのか考えてたら、いきなり藤ヶ谷の声が聞こえて。



パニクる俺に対して、余裕な感じの藤ヶ谷にイラつきを覚える。








宏光「なんもしてねぇーって…あわよくばするつもりだったのかよっ！」



藤「はぁ？…別にいいだろ。俺の勝手じゃん」



宏光「よくねぇわ！絶対なんもすんなっ！！」



藤「ははっ、まぁね。連絡先は聞いたけどな」



宏光「…はぁっ！？？」







れ、連絡先って……、







宏光「…お前、もしかして、」



藤「……さぁな、どうだろ。俺は俺のペースで行くつもりだから」



宏光「お前のペースなんか知るかよ！だいたいお前は見るからに手が早そうだから…」



藤「まぁ、はやく帰ってきた方が身のためじゃね？…ってことで、じゃーにー♪」



「…は？おいこら、ちょっと待っ…







ーピッ。







ーツー…ツー…ツー…








宏光「…くっそー…藤ヶ谷のやつ…」








もう酔いなんて完全に冷めてた。



急いで帰る支度して、宮田に帰ること伝えて襖開ける。







山下「…あれ？北山先輩、帰っちゃうんですか？」



宏光「あぁ、ちょっと緊急事態で…」



山下「はなちゃんですか？大丈夫ですよ、Aさんいるんだし〜。ね？だからもうちょっと…」



宏光「悪い、どうしても行かなきゃ」






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