金魚は泳ぐからこそ美しい ページ46
もう驚かないからね？さすがに慣れたからね？
私はそっと小さい声で茨木童子に声をかけた
「茨木童子、あの子知ってる？」
「知らん」
ちょ、せっかく小さい声で聞いたのに相手に聞こえるような声で即答しないでよ！
「あ、あたしを知らないですって〜！」
女の子はプルプルと肩を震わせた
あ…怒った？でも知らないものは知らないよー
私は困ってしまい、肩を落とした
すると、女の子はビシッと人差し指をこちらに向けて言った
「いいわ！こんなに世界一可愛いあたしの名前を知らない可哀想なあんた達には特別に教えてあげる！」
た、態度デカイ！
「あたしの名前は金魚姫よ！有り難く覚えなさい！」
「………だって、茨木童子。覚えた？」
茨木童子は私を見て首を横に振った
「すまない、聞いていなかった。あまりにも興味なかったのでな」
ぶっちゃけたよこの馬鹿、本人の目の前で本音言いまくってるよ
「ムキー！なんですってそこの銀髪の鬼！あたしが優しく…」
「騒がしいと思えばお前か」
金魚姫の言葉を遮り、川から水しぶきを上げながら現れたのは…
「げっ荒川の主…」
金魚姫は顔を歪めた
荒川の主と呼ばれた妖は、人の姿をして肌が水色の鬼だった
酒呑童子と同じく、近寄り難い雰囲気を醸し出している
「チビと飲んだくれの右腕に…人間か」
「誰がチビですって！？」
荒川の主は金魚姫を無視して、扇子をあおぐ
「人間よ、貴様…この世の者ではないな？」
見つめているような、それとも睨んでいるような視線で私を貫く
ちょっと苦手かもしれない…
「ははは…色々ありまして」
そりゃこの時代にはセーラー服なんて存在しないもんね！…て、服だけの問題じゃなさそうな気がしてきた
雰囲気かな？私そんなの醸し出してる？
頭の中で考えたが、答えは出なかった
「ちょっと無視しないでよ！自分がでかいからって！」
金魚姫は荒川の主の横でぴょんぴょんっと飛び跳ね、訴えた
「煩わしい」
「いたっ！？」
荒川の主はそう言うと、金魚姫の額にデコピンした
い、痛そう…私と茨木童子は黙ってその様子を見守った
「うっ…ううあああんっ痛いよ、何でデコピンされなくちゃいけないの！？」
金魚姫は赤くなったおでこを手で押さえ、大きい目からポロポロと涙の粒が絶え間なく落ちていった
…確かに、金魚姫は少しうるさかったかもしれないけど
「少し…やりすぎじゃない？」
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はぐはまさ - 麻乃さん» そう言って頂けて嬉しいです！ありがとうございます、頑張ります(*´∀｀*) (2017年10月9日 18時) (
レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
麻乃(プロフ) - はぐはまささん» はぐはまささんの書かれる茨木童子かっこいいです、もっと読みたいです(*´-`*) これからも応援してますﾍ(*`∀´*)ﾉ (2017年10月9日 17時) (レス) id: 66c6973d83 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 麻乃さん» ありがとうございます！！！( ´ ▽ ` ) (2017年10月9日 17時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
麻乃(プロフ) - 更新お疲れ様です！(o´艸`) (2017年10月9日 13時) (レス) id: 66c6973d83 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 召使い丁さん» いえいえ！逆に確率アップじゃない時に出るなんて、凄いですね(°_°) ありがとうございます！！ (2017年9月12日 8時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はぐはまさ | 作成日時：2017年4月30日 19時
