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行方不明の鬼 ページ13

「それよりここに来るまでの道中、赤い鬼を見なかったか?」



茨木童子は貰ったネックレスをしまい、私に話しかける



赤い、鬼…



「見てないよ」



思い出してみたが、やはり会ってはいない



「そうか…」



茨木童子は寂しそうな表情したと思えば、落ち込んでしまった



「人…じゃなくて、鬼を探しているの?」



「そうだ。我が友…酒呑童子を探している」




酒呑童子?




茨木童子は私なんて構わず、続ける




「至高にして頂きの鬼…その名を知らぬ妖などいない最強の男」




だが…、と再び茨木童子は俯いてしまった




「ある女に熱を上げ、骨を抜かれてしまった。しかし私は、彼に鬼の頂点に返り咲いて貰いたい!」




落ち込んでしまったかと思えば、急に顔を上げ、鬼々しい左手をグッと握った




落ち込んだり急に元気になったり…大変な鬼だなあ




なんて、口が裂けても言えない




「そうなんだ、強い思いがあるんだね」




茨木童子は頷き




「だがしかし、彼に説得すればするほど逃げられてしまってな」




フハハハハ!と不気味に笑った




…完璧にうざがられたんだな




「でも、鬼って生き物の気を感じることができるんだよね?辿っていけないかな?」




ほら、私の時みたいにさ!



しかし茨木童子は横に降る



「残念ながら、我が友は気配を完全に消してしまった。私の追跡を恐れたのだろうな」




さすが我が友、と感心したように呟いた




「茨木童子って、すごくポジティブだね…」




私だったら心が粉砕しちゃう




「ぽじてぃぶとは?」




茨木童子は首を傾げた





「考え方が良い方向に行くことだよ」




私は大きくバンザイし、背中を伸ばした





「よし、じゃあ酒呑童子を探しに行こう?」

2人なら…→←恩返し2



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設定タグ:陰陽師 , 茨木童子 , 大天狗   
作品ジャンル:恋愛
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はぐはまさ - 麻乃さん» そう言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます、頑張ります(*´∀`*) (2017年10月9日 18時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
麻乃(プロフ) - はぐはまささん» はぐはまささんの書かれる茨木童子かっこいいです、もっと読みたいです(*´-`*) これからも応援してますヘ(*`∀´*)ノ (2017年10月9日 17時) (レス) id: 66c6973d83 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 麻乃さん» ありがとうございます!!!( ´ ▽ ` ) (2017年10月9日 17時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
麻乃(プロフ) - 更新お疲れ様です!(o´艸`) (2017年10月9日 13時) (レス) id: 66c6973d83 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 召使い丁さん» いえいえ!逆に確率アップじゃない時に出るなんて、凄いですね(°_°) ありがとうございます!! (2017年9月12日 8時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はぐはまさ | 作成日時:2017年4月30日 19時

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