六十一色 ページ25
生徒は可愛い。
心の底からそう思う。
無理難題も楽しむ事ができる生徒たちである。
これからも支えよう。
彼らが近い将来、この魔界を背負って立つ、立派な悪魔になれるよう。
——と、その前に自分の事である。
師団披露や王の教室騒動も終わって、ひと段落なんて幻想なのである。
「A先生！さっき作ってもらった占星学の解答用紙だけどテスト内容に変更あったから一部調整して！」
「はい！！」
「A先生ごめん〜魔歴の解答用紙も作ってくれる〜？」
「この調整終わったらやるので問題用紙ください！」
「悪いけど、難易度の確認したいから拷問学のテスト試しに解いてみてくれる？」
「…マル先輩…本当に拷問学の教師だったんですね…」
5教科を担当する教師はテスト作りの為もっと悲惨である。
占星学教師のオリアスと拷問学教師のマルバスがテスト作りに集中しているため、いつもは新米の中でなんとか手分けしてやっている雑務が自然とAとロビンに降りかかる。
ちらりとロビンを見ると魔術基礎学教師のモモノキに声をかけられている。
巻き取ってもらうのは無理そうだ。
それに加え、Aは問題児クラスの副担任であり、イチョウの補佐といっても自身の授業もある。
「A先生…新学期からの指導方針を決める会議室13時からだから忘れないでね」
「忘れてました！」
「だよね」
そう、今Aたちはとてつもなく忙しいのだ！！
仮にAが乙女ゲームの主人公だったら蝶よ花よと愛でられて、ハイスペック上司や面倒見のいい先輩たちが手を差し伸べてくれ、頼りになる兄が“頑張ったね”と褒めてくれるだろう。
「ひぇ…」
忙しさのあまり声が出る。
しかしここは弱肉強食の魔界である。
イチョウは指導計画書の作成に勤しみ、ツムルは試験当日の監督としてバラムと打ち合わせで席を外し、エイトは警備に不満があると言う保護者からのクレーム対応であれこれ30分以上受話器を持ったままである。
そう、バビルス教師は戦場にいた。
「やばい！カルエゴ先生が生徒会と打ち合わせだから今日の終礼私1人だ！！ちょっと行ってきます！！」
時間にうるさいカルエゴが呼びに来るのをのうのうと待っていたAは焦りながら隣のイチョウにそう言うと、バッと立ち上がった。
「マル先輩！さっき頼まれていた拷問学の模擬やってるのでここ置いておきます！」
そう言うと、急いで教室へ向かった。
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国 - とっても面白くて一気に読んでしまいました〜！夢絵も最高で今度FA描かせていただきたいです！ (9月27日 10時) (
レス) id: e6c6916d6f (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 次の話しを楽しみにしてます！ (8月20日 7時) (レス) @page41 id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - 更新ありがとうございます！ちょっと見れてなかったので、腕へし折り大会から見ました！ダリ先生悪〜い悪魔ですね（好き）買収される入間くん&買収するダリ先生(笑) ウォルターパーク楽しみにしてます！ (8月18日 22時) (レス) id: 61588fc94f (このIDを非表示/違反報告)
山田ささくれ(プロフ) - 胡蝶有希さん» 胡蝶有希さん、コメントありがとうございます・・・！これからも少しずつ更新しようと思ってます！！ゆっくりではありますが楽しんでいただけたら嬉しいです！！ (8月18日 17時) (レス) id: 4d4f0c6286 (このIDを非表示/違反報告)
山田ささくれ(プロフ) - あすかさん» お返事遅くなってしみません(涙)少しずつですが更新再開しようと思っているのでよかったらこれからもよろしくお願いいたします！ (8月18日 17時) (レス) id: 4d4f0c6286 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山田山本 | 作成日時：2023年1月13日 22時
