サイレント・クンツァイト (ページ27)

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「でもAちゃん、モテるでしょ？」
「え、全然モテないよ。馬鹿にしてるの？」
「してないしてない！めちゃくちゃ本気で言ってるから！」
「じゃあその目は節穴ですね」
「いーや！俺知ってるもん、大学内でも連絡先聞かれたりご飯誘われたりしてること」
「……え、それはモテるって言わなくない？」

私みたいなタイプはイケそうだな、とか多分思われて声掛けられるだけだよって言ったら慎太郎くん、うぇ〜…ってドン引きした顔してもうマジで拗らせすぎててコレは手術とリハビリ必要ですね、そのままだと余命僅かです。って言われた。…なにそれ。

「…慎太郎くんは？最近どう？」
「俺はね〜、新しくバイト始めた！」
「えっ！なんのバイト？」
「ただの居酒屋だよ」
「ただのって(笑)居酒屋で働いてるの似合う」
「えーそれ褒めてる？(笑)」
「褒めてるよ？いらっしゃーせーっ！って言ってるの想像つくもん」
「こら！馬鹿にしてるな？(笑)」

いつの間にか恋バナどっか行っちゃって慎太郎くんのバイト先の話に。履歴書持ってったのに声デカいからって理由で即採用されたらしい。

「今度葵とかと遊びに行くね」
「え！来て来て！Aちゃんにならいーっぱいサービスしちゃう！」
「やったー！じゃあ生ビールサーバーごとください！」
「うん、入って早々ソッコークビ！」