68.記念写真 ページ20
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｢……写真でも撮るか｣
｢お、ユンギ兄さん珍しい！｣
｢集合写真だ〜｣
｢まあ、ハヨンさんが帰ってきたらまた撮るよ｣
カメラを片手にユンギさんが立ち上がると、私もみんなも立ち上がって、オリーブの木の下に集まる。
こうした集合写真が何枚もおばあちゃんの部屋に飾ってあるのは知っていた。今までの色んな住人たちがその写真の中で笑っている。
｢三脚ないんですか？｣
｢ユンギ兄さんも入りましょうよ｣
｢めんどくせえからパス｣
｢なんでー！｣
｢ユンギ兄さんー！｣
｢部屋ですか？｣
｢とってきまーす！｣
遠慮なくユンギさんの部屋に向かったソクジンさんとついて行くジミンさん。呆れたように笑うユンギさんが肩を竦める。
ガチャガチャとやや乱暴に三脚を持ってきた二人を待って、改めて集合した。
｢身長順？｣
｢やめて！｣
｢とりあえずAとジョングクは真ん中｣
｢俺はここに寝る〜｣
｢好きにしろ｣
わやわやと騒がしいみんなに囲まれて、レンズを見る。赤い光がピカピカと点滅していた。
｢あれ？ 何秒で撮るんですか？｣
｢あ？ いや、タイマーとか使ったことないから知らない｣
｢え？ あ、とりあえずレンズみんな見て！｣
｢……まだ？｣
｢いや、まだ光って……｣
パシャッと中途半端なところで鳴ったシャッター。みんなは一瞬きょとんとして、そして笑いだす。
｢待って、俺どんな顔してる？！｣
｢うわ〜！ これはやばい｣
｢これは……ははっ｣
｢これ〜！｣
笑い転げながら見せてもらったカメラの画面には、とぼけた表情のみんなが映っている。ジョングクもどこかぼんやりとした顔で写っていて、私も吹き出した。
｢え、これでいいんじゃない？｣
｢いや、もう一枚撮ろうよ｣
｢俺、この写真欲しいです！｣
｢俺も欲しい！ これは笑える！｣
涙が出るほど笑って、カメラを設定しているユンギさんにつられるようにまた集合する。
｢ちゃんと撮ろう、ちゃんと！｣
｢今度は十秒で設定した｣
｢はーい、カメラ見て〜｣
｢もっと寄って｣
ぎゅーっとみんなでくっついて、カメラを見つめる。五、四、三とカウントして、もうすぐシャッターが切れるタイミングで精一杯の笑顔を作った。
｢……いい写真｣
満足げに頷いたユンギさんが此方に画面を見せてくる。
そこにはいっぱいの笑顔で写るみんなが居た。それは楽しい雰囲気で満ちていて、私はいつかこれを見返した時に幸せな気分になるんだろうなあ……なんてなんとなくそう思った。
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おけ(プロフ) - ここまで1日で読みました‼︎このお話大好きです！応援してます！ (2022年2月8日 23時) (
レス) @page40 id: a8986157d1 (このIDを非表示/違反報告)
sai(プロフ) - はるさん» ありがとうございます〜！デビュー当時辺りを想像して書いてました 楽しんでもらえて良かったです！また気が向いたら続きも書くので、よろしくお願いします^^* (2020年2月7日 9時) (レス) id: 00e0a369b0 (このIDを非表示/違反報告)
はる - ひゃ〜〜この作品は大好きで何度も読み直しているので、新しいお話嬉しかったです！なんとも守ってあげたくなるまだまだあやふやなグク、、主人公ちゃんと出会って、お互いを好きになれて本当に良かったなと思いました！これからも応援しております！ (2020年1月29日 2時) (レス) id: 75eff8e160 (このIDを非表示/違反報告)
sai(プロフ) - じみちむさん» ありがとうございます´`* ちょいちょい書き足していきますので、また読んでください〜！ (2019年8月29日 22時) (レス) id: 00e0a369b0 (このIDを非表示/違反報告)
じみちむ(プロフ) - 番外編も最高でした♪( ´▽｀) (2019年8月26日 17時) (レス) id: f91208f58d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sai
| 作者ホームページ：https://twitter.com/xxx___sai/
作成日時：2019年6月9日 16時
