【A3!】楽しんだもん勝ち【銀泉会】【茅ヶ崎至】【逆ﾊ】

【33】ﾋﾞﾛｰﾄﾞｳｪｲ ページ35

『槙田さん。あの…お仕事忙しいのに私なんかの看病させてしまってすみません…』

申し訳なくてつい本音が出てしまった。
するとさっきまで優しそうにしていた表情がギッと強ばった。

「お嬢は少し勘違いしてるみたいだなぁ。」
『？』
「俺や古市、組の連中がお嬢の事を “組長の娘”だからって理由で接してると思ってるのか？ 違うだろ？ 確かにお嬢は組長の娘だ。でもそれ以上に俺たちは小さい頃から一緒にいた家族みたいなもんだ。ヤクザが家族なんてお嬢には酷かもしれないが少なくとも俺はそう思う。昨日お嬢が帰ってこない時なんて親父さん以上に組の連中が心配してたんだぞ」

『…』

「古市は手に持ったもの全てヒビつけるくらい握りしめるし、迫田はひたすら家の中走るしでよ、」

『そ、そうだったのですね…』
思った以上に心配させてたのか…

「帰ってきたと思えば玄関で倒れるし、腕には傷があるし、息が荒いし、」

『うっ…』

「古市なんてお嬢が元からパーカー着てたの知らないから “帰りに誰かに襲われて服を…!?” って勘違いしてなぁ、そりゃあもう落ち着かせるの大変だったんだからな」

そんな事になってたのか…
想像しただけで大変申し訳ない。。

『なおさらご迷惑おかけしました…』

改めて槙田さんに謝った。



「いくつになっても心配かけるAお嬢だな。だから…」

ｷﾞｼｯ-

槙田さんは上半身を起こしていた私の肩をグッと押してベッドに押し倒した。

『…え？』

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