White Dream Story -3-

・ ページ23

《ラウールside》


どれくらいの時間叩かれたんだろう。
お尻は痛いし、終始無言のめめは怖いし‥‥
これも全部自分がしちゃったことだから仕方ないんだけど‥‥


ほんと、すっごく後悔してる。
後悔してるからこそ、簡単に「許して」も「やめて」も言えずに、ただただ叩かれ続けるしかなかった。


バチィィィインッ


ラ「うわぁぁああんっっ‼︎」

蓮「ラウ。」


散々叩かれ続けたお尻に手を置き、不意に話し掛けてきためめ。
その声からは感情が読み取れない。


蓮「俺も阿部ちゃんも、学校の先生も親も、
　 みんなお前に何かあったのかって心配したんだぞ？」


振り返ると、悲しそうなめめの顔。
こんな顔させたいんじゃないのに‥‥
でもそれをさせてしまったのは僕なわけで‥‥


ラ「ふぇっ‥‥ごめ、ごめんなさいぃ‥‥」

蓮「うん。」


僕の頭を優しく撫でるめめ。
その優しさに触れ、余計に涙が溢れた。




《目黒side》


もう十分反省しただろう。
お尻もこんなに腫らしちゃって‥‥て、俺がやったんだけど。


終わったのと同時に、阿部ちゃんがラウールと俺の傍に寄り添う。
いつの間に用意していたのか、手にはタオルが巻かれたアイスノンが。


亮「頑張ったね。お尻、冷やしとこうね？」


そう言って、そっとラウールのお尻に乗せた。
少し顔を歪めて痛がったが、すぐに慣れたよう。
まだまだ膝の上でグズっているラウールに目線を合わせた。


亮「あとでちゃんと親御さんに謝るんだよ？
　 それと、課題大変だろうけど、わからないとこは聞きにおいで？
　 一緒に頑張ろ？」

ラ「ひっく‥ぅん‥‥あべちゃんも、ごめ、なさぃ‥‥」

亮「ちゃんと謝れて偉いね。」


そう言ってよしよしと頭を撫でる阿部ちゃんの顔は、いつも俺たちに向けてくれる優しい笑顔に戻っていた。


大人になったから分かることだけど、学生時代を目一杯楽しんで欲しい。
苦しいことも嫌なこともあるだろうけど、きっとそれはラウールの財産になるだろうからー


きっと阿部ちゃんもそう思ってるよね？




fin

楽しみにしてたのに（目黒/岩本）⭐︎リクエスト作品⭐︎→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す