White Dream Story -2-

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《向井side》


どうしよぉ‥‥
驚いた拍子に照兄の腕時計落として、挙句足で踏んでもぉて‥
俺が何にも出来へん間に、照兄が拾ったんやけど、照兄何にも言わへんし、何考えてんのか分からん‥‥


もうなんか泣きそう‥‥


康「あの‥‥えっと‥‥照兄？」


俺は照兄に話しかける。
でも照兄は、俺の方向いただけで、やっぱり黙ったまま。
照兄の手の中にある腕時計は、時を刻んではいるものの、ベルト部分は原型を留めてへんとこが多い。


俺、ほんまにやらかした‥‥


何も言えんなって俯いてると、照兄が俺に話し掛けてきた。


照「康二、ちょっとお話しようか？」


あれ？思ってたよりも怒ってへん？
てっきり怒鳴られるん覚悟してたんやけど。


照兄が先に椅子に腰掛けたから、向かい合うように俺も椅子に座る。
話ってなんやろ‥‥？


照「あのさ、何で俺の腕時計持ってたの？」

康「えっ？あ、えーっと、興味あって？」

照「何で疑問系？他に理由でもあるの？」

康「いやっ、そんなことあれへん、よ？」


急な質問に俺、上手く答えれてる？


照「最近メンバーのみんなにも、色々してるみたいだね？」

康「うぇっ⁈」


何でそんなん知ってんねん！
みんなもそんなんわざわざ言わんでえーやん！


照「で？イタズラしてる理由は？」

康「‥‥。」


そんなん、寂しかったからなんて子どもじみた理由、言えるわけないやん‥‥
俺は照兄の顔見れんくなってしまって、ずっと床ばっかり見てる。


照「康二？今お話してるんだから、こっち見なさい。」

康「っっ！」

照「イタズラして、お話しててもそっぽ向いちゃう子は、良い子なの？」


ふぇっ⁈
なんかちっちゃい子に喋るみたいな言い方やん⁈


照「人の大事な物を壊しても、ごめんなさいも言えないなんて、康二はすっごく悪い子だね？」

康「そっ、そんなこと‥‥」


あれ？なんかこの流れ、嫌な予感すんねんけど‥‥


照「そんな悪い子はどうなるのかな？」

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