White Dream Story

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《向井side》


関西時代にお世話になった芸人さんと偶然お会いして、収録の合間にご挨拶に行ってたんやけど、遅なってしもたなぁ。
芸人さんの楽屋が、俺らの楽屋とは結構離れてて、何個もスタジオの前を通らなあかん。


ガッシャーンッ


ん？なんやろ？
遠くの方でガチャガチャ音してる。
音がした方へと歩みを進めると、見覚えのある姿が空きスタジオから出てくるんが見えた。


康「あっ、めめっ‥‥」


声掛けたんやけど、凄いスピードで去って行った。
不思議に思い、今めめが出てきたスタジオを覗く。
がらんとした空間が広がる中、隅の方に寄せてあったであろうカメラが倒れてるんが見えた。
側にはサッカーボール。


ははーん、そういうことか‥‥


俺はカメラを起こして壊れてへんか確認する。
電源入れれへんから分からんけど、大丈夫そう。
今は収録時間が迫ってるから、そっち優先せな。


楽屋に戻ると、挙動不審なめめ。
ほんまは今すぐ問い詰めたいんやけど、今は仕事中。
めめにバレんよう、何食わぬ顔で仕事をこなした。
撮影はスムーズに進み、無事終了。
俺とめめは楽屋に戻ってきた。


康「なぁめめ？ちょっとこっち来てぇ？」

蓮「んー、なにぃ？」


何事もなかったかのような素振り。
一応確認はしとかなね？


康「めめ休憩時間何してたん？」

蓮「っ⁈なんで？」


嘘つけへんめめは動揺して、目が泳ぎまくっとる。


康「何してたんかと思って。」

蓮「えっとぉ‥‥ここに居たよ？」


これは黒確定。


康「俺見たんよ。
　 空きスタジオからめめ出てくるん。」

蓮「えっ⁈」

康「何してたんか教えて？」


めめはバツが悪そうに、そこで何があったんか話してくれた。
聞けば聞くほど、やってることがお子ちゃまやん。


康「ほんで？スタッフさんに謝ったん？」

蓮「(首を横に振る)すぐ撮影再開だったから‥‥」

康「撮影終わってからは？」

蓮「‥‥。」

康「謝ってへんの？」


コクンと頷くめめ。


康「めめぇ？それって良いことなん？
　 お片付けもごめんなさいもしてへんのやろ？」

蓮「だって‥‥」

康「ん？」

蓮「バレなかったら大丈夫かと‥‥」


‥‥呆れた。
中身小学生やん。


康「ほんまに悪い子やな。
　 そんな悪い子はどうなるか知ってる？」

蓮「‥‥？」


俺はめめの手を引き、膝の上へとご招待。
めめは驚いて、俺の方に振り返る。

康「悪い子はお尻ぺんぺん。
　 お尻いーっぱい叩かれて、しっかりいい子になろな？」

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