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《渡辺side》


撮影が始まった。
まずは写真撮影から。
まだ脳が起きてないのか、フラッシュや証明がやけに眩しい。
気怠さを感じながらも、適当にポージングすればOKが出るだろう。


カ「渡辺さーん、もう少し柔らかい笑顔でー。」

翔「‥‥チッ」


はぁ?ちゃんとやってんだろ⁈
ちょっとイラつきはしたけど、いやいや顔を作ってみる。
てか新人じゃねーんだから、笑顔ばっかり作らすなよ‥‥



何度かカメラマンからの指示があったけど、スムーズに撮影は終了。
傍に用意されていた椅子へと誘導され、衣装のママインタビュー。
当たり障りのない質問ばかりを投げ掛けられることに、疲れも相まってかイライラは募るばかり。


ス「現場はどんな雰囲気ですか?
  座長として心掛けていることなどありますか?」

翔「‥‥ダル、またこの質問かよ。」


思わず本音がポロリ。
仕方ねーしゃじゃん、いろんなところでこの質問受けてんだから、そりゃ言いたくもなるよ。


ス「あ、すみません、お疲れですよね‥‥
  もう少しお付き合いくださいね‥‥」


俺の返答に焦り出したスタッフ。


涼「申し訳ありません。
  ほら、しっかり受け答えして!」


涼太がすぐに謝罪して、俺に注意してくる。
なんだよ、俺が悪いことしたみたいじゃんか。
隣に座った涼太からの視線がやけに痛い。


その後も同じような質問をいくつかされたけど、とりあえず無難な返答をして、今日の撮影は無事に終了。


翔「おつかれっしたー。」


あー、ほんと疲れたー。
明日は久々のオフだし、帰ってゆっくりしよーっと。
と、考えていると、ふいに肩を叩かれた。
振り向くと、涼太が真顔でそこに立っていた。


涼「ちょっと話があるんだけど。」


えーっ⁈それって今じゃダメなの⁈
少し顔に出てしまってたのか、涼太の眉間にシワが寄る。


涼「大事な話だから。
  明日オフでしょ?俺ん家行こ。」


家に呼ぶなんて滅多にないのに。
ん?もしかして、飯でも振る舞ってくれんのかな?
それなら‥‥


翔「分かった。」


あまり深く考えずに答えを返す。
この時まだ助かる道はあったかもしれない。
過去の俺にそう言えたら良かったのに‥‥

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CECIL(プロフ) - 苺さん» 初めまして、コメントありがとうございます!現在リクエストを募集する予定はなかったのですが、時間が出来ましたら書かせていただこうと思います。 (1月27日 22時) (レス) id: bc8a21d14d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めまして苺です。リクエストで佐久間君が休みがなくて限界で全員で仕事があるのにマネージャーが迎えに行っても行方不明で皆で心配して電話をしてたら岩本君の携帯に佐久間君のパパから実家にいると連絡が来て阿部ちゃんが迎えに行きお仕置きされる話が見たい (1月27日 19時) (レス) id: 6da2fe3136 (このIDを非表示/違反報告)
CECIL(プロフ) - すずさん» 嬉しいコメントありがとうございます!上手く書けてる自信が全くないので、日々精進です。いつでも読みに来てください♪ (1月25日 8時) (レス) id: bc8a21d14d (このIDを非表示/違反報告)
すず - 続き楽しく読んでます!かわいいし、読みやすいし書くのすごく上手いなって思いました!次はどんな話かな?ってワクワクします!無理ならず作者様のペースで楽しく書いてください!応援してます♪ (1月25日 1時) (レス) id: f9edeb1212 (このIDを非表示/違反報告)
CECIL(プロフ) - もち。さん» 初めまして!コメントありがとうございます!楽しみにして頂けるなんて光栄です♪また読みに来てくださいね! (1月24日 5時) (レス) id: bc8a21d14d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:CECIL | 作成日時:2024年1月20日 4時

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