White Dream Story

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《宮舘side》

ありがたいことに、デビューしてから日々忙しくさせてもらっている。
Jr.時代とは比べ物にならないくらい、毎日が刺激的で勉強なることが多い。
個人でのお仕事も徐々に増えてきて、グループとしても、宮舘涼太としても、もっと沢山のかたに知ってもらいたい！と強く思うようになった。


今日は雑誌の撮影で、とあるスタジオに入っている。
翔太とのゆり組ペアでの撮影なんだけど、最近の翔太は何か危なっかしい。
デビューしたての頃と比べて、明らかに変わった。それも悪いほうに‥‥
今日だってカメラマンさん、スタッフさんがわざわざ楽屋まで挨拶に来てくださって、メンバーが挨拶してるのに、1人優雅に椅子に座って黙ってるし。


『挨拶して！』


と視線で訴えると、慌てて挨拶してたけど‥‥
Jr.の頃から礼儀は叩き込まれてるはずなのに、あの頃の翔太は何処へ行ったのやら。
スタッフさんと軽く打ち合わせしているときも、聞いているのかいないのかスマホに夢中。
少し注意はしたほうがいいよね？


涼「翔太、あのさ‥‥」

翔「舘さん、俺仮眠取るから順番回ってきたら起こ
　 してくれる？」


うーん‥‥
確かに最近翔太はメンバーの中でもかなり忙しくしている。
ちょっとでも体を休めたいよね。


涼「‥‥分かった。」


俺は一旦言葉を飲み込んで引き下がった。
今思えば、ここでしっかり注意しとけば良かったんだと後悔することになる‥‥


俺たちの番が迫ってきた頃。
そろそろ翔太を起こして準備しなきゃ。


涼「翔太、翔太っ！」

翔「‥‥ぅーん‥‥」

小さいときからなんだけど、翔太は寝起きが悪い。
起こされても、スッと起きれるタイプじゃないんだよね。


涼「翔太、次俺たちだから、そろそろ起きないと。」


寝ぼけながらも、ゴソゴソ起き上がる翔太。
あー、これはヤバいかも‥‥
明らかに起こされて機嫌が悪くなってる。


涼「翔太聞いてる？」

翔「うるさいって、ちゃんと聞いてるから。」


えっ、逆ギレされたんだけど。
起こしてって頼んだのは翔太でしょうが。


そして最後の組、俺たちの番が回ってきた。
ここは撮影スタジオまで少し距離がある。
撮影を終えたメンバーと廊下ですれ違ったとき、翔太を見た後、苦笑いで俺に視線を向けた。


『どんまい。』


直接声はかけられなかったものの、そんな言葉まで聞こえてきそうだ。
それくらい翔太の態度は酷いことを物語っている。
あぁ、これからの撮影に影響が出ませんように‥‥

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