配信の裏側に君との内緒事 (ページ28)

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淡雪の内緒事②⑦ ページ28

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Aは玄関に綺麗に履いてくださいとばかりに置いてあるスリッパを履くと、ドアが開いているリビングへと直行した

部屋は男性の一人暮らしの割に綺麗に保たれていて、何だかおしゃれなインテリア雑貨もある

コートを脱ぎ鞄と一緒にソファーの横に置かせてもらうと、お昼に食べない食材をダメにする前に冷蔵庫に入れさせてもらうためにキッチンへと向かう
冷蔵庫も先に開けて良いかも許可をもらっておいて良かった

冷蔵庫の中身は案の定すっからかんで、入っているものといえば配信中にも飲んでるドリンク系と味変のためだろうな〜と思うようなよくある調味料だけしか入っておらず、持ってきた料理はすんなりと中に入れることができた

(今回喜んでもらえたら定期的に料理運ばないとレイドくん生活習慣病になりそう…)

少し使命感が生まれるような冷蔵庫を閉めてふと視線を落とすと、ゴミ箱の横に紙袋や掃除用具がまとめて置いてあることに気が付いた

紙袋はよく聞くインテリア雑貨のお店のものだし、ワイパーやスプレーなど色んな用具が置いてあるのを見るに、きっと私が来るからって居心地がいい様に頑張って掃除してくれたんだろう、と見て取れる内容だった

人の家をジロジロと細かく観察するのもよろしくないとわかりつつも、面倒臭がりなのに自分のために頑張ってくれたレイドくんの姿としまい忘れという詰めの甘さを発揮する彼を想像すると、どうしても笑顔が溢れて嬉しくなってしまった

(きっと彼がきてしまい忘れた事に気づいたら大慌てするんだろうな…w)

あれだけドアノブの前で緊張していたのが嘘の様になく今では早くレイドくんの顔がみたいなと思ってしまい、我ながら単純な思考だなと思う

お昼過ぎには会議終わるという事だったので、お昼ご飯の準備をしつつ待っていると、リビングの扉が開き、会議を終えたレイドくんが入ってきた

「お疲れ様〜」

「うっ…俺今幸せで死ぬかも…」

「え？」

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