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泣き疲れて眠る神楽をAは布団に横にさせた。
そして俺の方へ向き直る。
『一つ、お願いがあるの』
『今日は一緒の布団に寝ても良い?』
そんな事を言い出すとは思わず、俺は戸惑ったが、最終的には了承した。
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隣に横になるAは背中を丸めて小さくなっている。
「……」
『寝ないの?』
「眠れるかよ」
『…じゃ、少し話しても良い?』
Aはくるりと体を半回転させて向き合う形に体制を変えた。
『貴方は「大丈夫」と言ったけど、本当?』
「…本当だよ、」
『そっか、…それが聞けて良かった』
その言い方は本心からのようで彼女は俺に寄った。
ドクドクと鳴る心臓の音が聞かれてしまいそうでどうしてそんな事を聞くのかなんて質問する余裕はなかった。
『銀時はあたたかいね』
そのまま目を閉じて、スゥ、なんて呑気な寝息を立てるAをそっと抱き寄せた。
「…嗚呼、本当あったけぇな…、」
忘れてしまいそうだったその体温に先ほどまで眠れそうになかったのに一気に眠気が襲う。
「生きてるみたいだ」
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アカツキ(プロフ) - おひなさん» はじめまして、温かいコメント有難うございます。またご縁がありましたら読んでくださると嬉しいです (8月15日 7時) (レス) id: a7c4fa7239 (このIDを非表示/違反報告)
おひな(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました!😊 (8月14日 23時) (レス) @page38 id: fb3fd917e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年7月24日 13時