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17. ページ18

 
 

基本的にロボットには人の心は存在しない。
 
 


それはAだって例外では無いのだ。
 
 
 
 
 


「確かに、私たちに理解できない感情はいくつもあります」
「しかし、それを蔑ろにしたりはしません」
 
 
 
 



スナックお登勢で働くたまはそう言う。
 
 
 
 



「何だい、Aに何かあったのかィ?」
 



「そう言うんじゃねぇけど」
 
 
 
 



歯切れの悪い回答にお登勢もたまも顔を見合わせ首を傾げた。
朝目を覚ますと隣にはAの姿があって、まだ眠っていた。
 
 


そう言えば昨日は目覚ましをセットしなかった。
 
 
 
 
 


「いやさぁー…、彼奴さ、どんどん”A”になってきたと言うか」

「それの何が不満だってんだい」


「不満、とかじゃねぇけどさぁ、何つーか… ああもう!!」

 
 
 




両手で頭を抱え、髪をぐちゃぐちゃにする。
髪だけじゃなく、頭の中までぐちゃぐちゃだ。
 
 
 
 




「何を悩んでるのか知らないけどね、」
「あの子だって同じだよ」
 
 
 
 




お登勢の言葉に顔を上げると、其奴はふぅ、と煙草の煙を吐き出す。
ふわりと漂うその煙を遠い目で見ながら言葉の続きを聞いていた。
 
 
 
 





「色々考えてんのはアンタだけじゃないさ」
 
 
 
 



お登勢の言う「あの子」はAの事だろう。
彼奴が何を考えてるのか、知ってるのなら教えてほしいものだ。
 
 
 
 




「銀時様、Aにも感情はありますよ、きっと」
「”A様”のデータが入ってるんですから」

 
 
 




たまは普段見せない柔らかな笑顔を見せた。


 

そうして思い出す。
 

そうだ、Aのデータ、どうして源外のジジイが持っていたのか。
可能性があるとすれば、……
 
 
 
 






「…そんなの、って…、いや、でもなぁ…」
 
 
 
 
 





再び頭を抱える俺に、二人は何も言ってはこなかった。

 
 
 
 
 





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アカツキ(プロフ) - おひなさん» はじめまして、温かいコメント有難うございます。またご縁がありましたら読んでくださると嬉しいです (8月15日 7時) (レス) id: a7c4fa7239 (このIDを非表示/違反報告)
おひな(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました!😊 (8月14日 23時) (レス) @page38 id: fb3fd917e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年7月24日 13時

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