【銀魂】骨の髄まで

プロローグ ページ1

　
　


　
　
　
　




それを見た瞬間、寒気と憎悪と、あと何かよくわからない感情でぐちゃぐちゃになり気付いた時には怒鳴り声を上げていた。
　





「巫山戯んな!! 悪趣味にも程があるぞ!!」
　



「落ち着け、銀の字」
　






落ち着け? できる訳が無い。
　



だって目の前には死んだはずの彼女の姿があって、そこに座っているのだから。
　







「何だって、こんな……クソ…、、」
　
　






思わず頭を抱えてしゃがみ込む俺に源外のおやじは同じように膝を曲げ目線の高さを合わせると俺の肩に手を置いた。
　
　



　



「皆心配してる、お前さんがあの子を失って、空っぽになったんじゃねぇかって」

「…余計なお世話だよ」

「此奴ァは彼女のデータを取り込んで…」
　
　






説明を続けようとする其奴の手を振り払い、目の前の”彼女”に拳を振り翳した。
　
　






「……ッ」
　



　


しかしその手は力なくその場に収められた。
　



殴るなど、出来なかった。
　



だってそれは、”A”の姿をした女なのだから。
　
　
　







例え源外が作ったカラクリであったとしても、出来るはずなど、無いのだ。

　
　





　


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