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「結局、旦那は何てアドバイスしたんですかィ?」
「あー…、「油断を見せろ」って」
「油断を”見せる”? そりゃどういう意味でさァ」
「土方くんは油断を見逃さないだろ? でも同時に迷いが出る」
「Aちゃんが相手なら尚更」と銀時は笑う。
「…成る程、Aさんだから効果があったんですねィ」
刀を鞘に収めながら話を聞いていた土方は苦い顔をする。
周りの隊士達はAが勝ったことに盛り上がり興奮していた。
「…そんなに彼奴が討ち入りに参加するのが嫌なの? 今更?」
「そうじゃねぇ、部外者は黙ってろ」
「あーはいはい部下に負けて虫の居所が悪いんだ?」
「手前ェ!!」
「Aは真っ直ぐぶつかったのにね」
銀時の胸ぐらを掴む土方だったが彼の冷たい目に言葉を詰まらせた。
いきなりの殺伐とした空気に隊士達も口を閉じ、動揺しながら見ている。
「チッ…」
土方は手を離すと道場を出て行った。
「図星突かれて逃げやがった土方コノヤロー」
「旦那もAさんのことになると熱くなるんですねィ」
襟元を直す銀時は沖田を見る。
「あー…そうかもね」
「なんかさー、あの二人ってもどかしくね?」
その言葉に道場に残った誰もが頷き「分かる」と共感するのだった。
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アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 最後まで読んでくださり有難うございました。めぐぽん様からのコメントとても励みになりました。 (7月2日 22時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 完結、お疲れ様です!改めて、アカツキさんのお話が好きだと思いました。また楽しみにしてます! (7月2日 12時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 完結の目処は立っていますので更新はコンスタントに行えると思います。最後まで見守って下さると嬉しいです。コメント有難うございます (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - あさん» はじめまして。コメント有難うございます。かなり前に書き溜めてた作品を軽く手直ししながら載せているので至らない所もあるかもしれませんが、最後まで楽しんで頂ければ幸いです... (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 更新ありがとうございます!続きが楽しみです! (6月24日 12時) (レス) @page16 id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年6月21日 22時