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ドスドスと足音を立てて屯所の廊下を歩くAに何人かの隊士は驚いた顔をして振り返った。
 




「あ…! Aさん何処に行っていたんですか?! まだ傷が癒えてないでしょう」
 




山崎はAの姿を見つけるとその後を追い掛けながらそんなことを言う。
 

しかし彼女は山崎を無視して歩き続けると土方の自室に到着すると足を止めた。
 





『副長、Aです。入ります』
 





普段であれば許可が降りるまでその襖を開けることは無いのだが、Aは有無を言わさずその戸を引いた。
 




「…何の用だ」



『決闘を申し込みに来ました』
 


「え…ッ?!」
 





後ろを追いかけて来ていた山崎はAのその言葉に思わず驚きの声を上げた。
驚いているのは土方も同じようだったが直ぐにAを睨む。
 





「何の為に」

『私が勝ったら討ち入り参加の許可を』

「却下だ」

『怪我人の私に負けるのが怖いですか?』


 



なんて事を言うのだろうか。
 



騒ぎを聞きつけた隊士達も廊下の端からその様子を見ていたがAの挑発にざわついた。
 




『ハンデです』
 

「…言わせておけば、A…、手前ェ」
 




「良いじゃねぇですかィ」
 





ピリついた空気を壊したのは沖田だった。
 


その頭にはアイマスクがあり、何処かで昼寝というサボりを貪っていたのだろう。
緊張感無く風船ガムを膨らませる始末だ。
 





「ついでにAさんが勝ったら俺が副長でさァ」

「巫山戯んな!」

「勝てば良いんでィ」


 




土方は深い溜息を吐いた。
 






そして遂には「分かった」と承諾するのだ。




 


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アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 最後まで読んでくださり有難うございました。めぐぽん様からのコメントとても励みになりました。 (7月2日 22時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 完結、お疲れ様です!改めて、アカツキさんのお話が好きだと思いました。また楽しみにしてます! (7月2日 12時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 完結の目処は立っていますので更新はコンスタントに行えると思います。最後まで見守って下さると嬉しいです。コメント有難うございます (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - あさん» はじめまして。コメント有難うございます。かなり前に書き溜めてた作品を軽く手直ししながら載せているので至らない所もあるかもしれませんが、最後まで楽しんで頂ければ幸いです... (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 更新ありがとうございます!続きが楽しみです! (6月24日 12時) (レス) @page16 id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年6月21日 22時

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