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『副長、入ります』
「……」
『頼まれていた書類と、あと、クレームが何件か入っています』
「クレーム? 誰にだ」
『隊士複数名より、副長宛です。言伝を預かっています』
「…」
『「副長が不機嫌だと仕事がやりずらい」と』
「知るか」
それもそうだ。
しかし文句を預かるAからすればこれは「迷惑」である。
『何か、ありますか?』
Aの言葉に土方は筆を置き、彼女と向き直る形で座り直した。
「お前、俺に何か隠してるか?」
『隠してる、とは…』
「万事屋と話してただろ」
分からないと言った様子のAだったが「万事屋と話していたこと」を指摘され理解する。
『…私は過去、副長に出会う前、攘夷戦争に参加していました』
「…!」
『旦那は私を戦場で見たことがある、と。それだけです』
土方は言葉に詰まった。
攘夷戦争参加者と言うことはお国の為に戦い、命を掛けた。
しかしその国は結果白旗を上げ、天人に降ったのだ。
そして真選組はそんな国お抱えの武装警察である。
「「何故真選組に居るのか」を聞かれた時に答えに詰まったって言ってたな、どうしてだ?」
答えによっては反逆者と見なすことも視野に入れなければ…。
土方は鋭い眼光で彼女を見た。
『…これは私が隊士では無いから言いますが』
『私は真選組に居て、幕府の為に動こうと思った事は一度もありません』
『副長、貴方の為に刀を握っているんです。私の意志で』
真っ直ぐ見返すAの瞳があまりにも綺麗で嘘一つ無いと直ぐに分かった。
同時に思い出すのは彼女と始めて会った日の事だった。
「…はぁ…、お前は最初からそうだったな…」
手のひらで顔を覆って小さく呟く。
『他に私に関して気になる事や不安要素はありますか?』
「いや、良い、下がれ」
Aは一礼すると部屋を出て襖を閉じた。
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ｱｶﾂｷ(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» 最後まで読んでくださり有難うございました。めぐぽん様からのコメントとても励みになりました。 (7月2日 22時) (
レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´･∀･)(プロフ) - 完結、お疲れ様です！改めて、ｱｶﾂｷさんのお話が好きだと思いました。また楽しみにしてます！ (7月2日 12時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
ｱｶﾂｷ(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» 完結の目処は立っていますので更新はコンスタントに行えると思います。最後まで見守って下さると嬉しいです。コメント有難うございます (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
ｱｶﾂｷ(プロフ) - あさん» はじめまして。コメント有難うございます。かなり前に書き溜めてた作品を軽く手直ししながら載せているので至らない所もあるかもしれませんが、最後まで楽しんで頂ければ幸いです... (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´･∀･)(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きが楽しみです！ (6月24日 12時) (レス) @page16 id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｱｶﾂｷ
| 作成日時：2023年6月21日 22時
