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13. ページ13

 
 


『何の用でしょうか?』
 



「Aちゃんってさ、土方のこと好き?」
 
 
 



急に何を言い出すのだろうか。
 
 

まさか恋バナをする為に引き止めた訳じゃないだろうが、これには思わず顔を顰め首を傾げた。
しかし答えなくては終わらない。
 


土方から与えられた時間は5分という短い時間なのだ。
 
 





『好き、とは心が惹かれる事ですよね』

「うーん? うん、まぁ、そうね」

『質問の意図が分かりません、何故そんな事を聞くんですか?』

「好きじゃないならお前が彼奴に命を賭ける理由って何かなって」


 
 



Aはますます首を傾げる。
 


理由などない、私がそうしたいからそうしているのだ。
 





「だってお前、攘夷戦争に参加してただろ?」

『…?! 何で、それを』

「もしかして隠してた? ごめんごめん、でも誰にも言ってねぇから」

『…旦那も...、旦那が”白夜叉”だって噂は本当だったんですね』


 




その指摘に銀時は一切動揺しない。
 





「お前の戦い方、見覚えがあった」
「何で真選組に居るんだ? 正式な隊士でもないって聞いた」
 
 





責めている、というより、純粋な疑問として質問しているのだろうと、その目を見れば何となく分かった。
ただAは答えに戸惑い口を閉ざす。
 




「5分経ったぞ。A、戻れ」
 





そうこうしている間に約束の時間が来てしまい、Aは言われた通り土方の元へと戻った。
銀時もそれ以上引き止めることはせず、去って行く彼女の後ろ姿をジッと見るとそのまま帰っていった。
 






「何の話だったんだ?」

『私が何故真選組に居るのか、と』

「何て答えた?」

『上手く答えられず、5分経ってしまいました』

 
 





Aは土方に目を向けることなくいつも通り淡々と回答した。
それにしては何やら会話が続いていたようにも見えたが…、土方はそれ以上は問い詰めなかった。


 
 





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アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 最後まで読んでくださり有難うございました。めぐぽん様からのコメントとても励みになりました。 (7月2日 22時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 完結、お疲れ様です!改めて、アカツキさんのお話が好きだと思いました。また楽しみにしてます! (7月2日 12時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 完結の目処は立っていますので更新はコンスタントに行えると思います。最後まで見守って下さると嬉しいです。コメント有難うございます (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - あさん» はじめまして。コメント有難うございます。かなり前に書き溜めてた作品を軽く手直ししながら載せているので至らない所もあるかもしれませんが、最後まで楽しんで頂ければ幸いです... (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 更新ありがとうございます!続きが楽しみです! (6月24日 12時) (レス) @page16 id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年6月21日 22時

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