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「”晋助”って呼んだんだ」
 
 
 






高杉の言葉に万斉は顔を上げた。
それは近くにいたまた子も武市も同じだった。
 
 
 






「…良かったでござるな」

「良かった? 何がだ」

「”高杉先輩”よりは親近感があるだろう」

「ンなもん…」
 
 
 






必要ない、そう言いかけて喉に詰まる。
 
 
 






「そもそも晋助殿は何故彼女に近付いたんですか?」
 
 
 






武市の質問に高杉は彼を見た。
 
 
 






「暇潰しだ」
 
 
 






それ以外にあるのだろうか、あるとすればそれは何なのか。
 
 
 






「晋助様、」

「あ?」

「…Aは、良い子っスよ」

「……」

「だから傷付けないで欲しいっス」
 
 
 






彼女からそんなことを言うなんて。
困ったように、それでいて少し苦しそうに笑うまた子にそこに居た男3人は何も言えなくなっていた。
 
 
 






「生意気言ってすいませんっス、飲み物買ってきます」
 
 
 






まるで逃げるようにそう言い残して部屋を出て行くまた子を万斉は「拙者も」と後を追った。
残された高杉と武市はお互い目を合わせる。
 
 
 






「良い子でしたか?」

「……悪い奴じゃねぇよ」

「晋助殿がそう言うならそうなんでしょうね」

「何が言いてぇ?」
 
 
 






武市はそれには答えず、肩を竦めるだけだった。
 
 
 






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アカツキ(プロフ) - 花咲あずみさん» 暖かいコメント有難うございます。全て、ですか...それはまた貴重なお時間頂き..... そのように言って貰えて感無量です (4月22日 15時) (レス) id: 7588857b81 (このIDを非表示/違反報告)
花咲あずみ - 完結までの間お疲れ様でした。アカツキさんの銀魂の作品は全て読ませてもらいましたが全部本当に素敵な作品で何度も見てます!アカツキさんの作品が一番好きです! (4月22日 14時) (レス) @page39 id: e15ecd0c92 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 奥宮さん» コメント有難うございます。伏線張るだけ張って全然回収出来ていないのでそこを汲み取って貰えて感謝です... 気紛れに書いているのでまた機会がありましたらよろしくお願いします。 (5月31日 7時) (レス) id: 417deeb455 (このIDを非表示/違反報告)
奥宮(プロフ) - 完結おめでとう御座います!!本当文才といい伏線、そして物語全て神ががっててそんでキュンキュンする話とかもぶっ込んできてるせいでもう、何というか天才ですね!?こんな面白い作品に出会えて、追いかけれたことが何よりも嬉しかったですありがとうございました!! (5月30日 18時) (レス) @page37 id: 6e2eb1af59 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 初めまして、コメント有難うございます。そのように言って貰えて嬉しい限りです…! 高杉オチを書こうとすると大体こんな感じの暗さになってしまうのですが楽しいのでまたいつか書きます。その時は良しなに (5月30日 13時) (レス) id: 417deeb455 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年5月16日 16時

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