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「最近は行ってねェのな」
 
 
 





「Aのとこ」と付け足す銀八は書類を纏めながらそう言った。
職員室に呼び出された高杉は何を言い出すのかと怪訝そうに目を細める。
 
 
 




「…ンなこと言う為にわざわざ呼び出したのか手前ェ」

「いんや? 普通に進路の事だよ。お前進路希望提出してねぇだろ」

「チッ…」

「舌打ちしたいのは俺の方だっつーの、ちゃんと提出しろよ」
 
 
 





前にも配られた進路希望の用紙を新たに渡された高杉はそのプリントと睨めっこする。
そして顔を上げてまた話題に出すのは進路のことではなくAのことだった。
 
 
 






「…彼奴は俺の事が嫌いみてぇだからな」

「はぁ? Aがそう言ったのかよ?」

「いや、ただ、約束を破る奴は嫌いだと言った」

「……何か”約束”を破ったの? お前」

「祭りの日に」
 
 
 







素直にそういう高杉に銀八は驚いた顔をして見せた後、「ふは、」と声を出して笑った。
何故笑うのか理解できない高杉は眉間に皺を寄せ銀八を睨みつける。
 
 
 
 







「いや悪ィ悪ィ。…Aは、祭りのことを言ってるんじゃないと思うよ」

「何で分かる」

「分かるよ、俺はお前より彼奴を知ってるからね」
 
 
 
 






纏め終わった書類を机の上に置いて高杉を向き直る銀八は真剣な顔付きで高杉を見る。
いつもやる気のない目とは別人だった。
 
 
 






「彼奴は肝心なことは何も言わねぇ」
「それはお前も同じだろ、高杉」
 
 
 






高杉は何も言い返せなかった。
悔しいし、ムカつきもするが銀八の言っていることはとことん正論なのだ。
 
 
 






「お前も見たくねぇ?」

「…何をだ」

「彼奴の最後の作品」
 
 
 






「俺はそれを見るのが楽しみなんだ」、そう語る銀八はいつもの表情に戻っていて、ふ、と笑った。
 
 
 






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アカツキ(プロフ) - 花咲あずみさん» 暖かいコメント有難うございます。全て、ですか...それはまた貴重なお時間頂き..... そのように言って貰えて感無量です (4月22日 15時) (レス) id: 7588857b81 (このIDを非表示/違反報告)
花咲あずみ - 完結までの間お疲れ様でした。アカツキさんの銀魂の作品は全て読ませてもらいましたが全部本当に素敵な作品で何度も見てます!アカツキさんの作品が一番好きです! (4月22日 14時) (レス) @page39 id: e15ecd0c92 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 奥宮さん» コメント有難うございます。伏線張るだけ張って全然回収出来ていないのでそこを汲み取って貰えて感謝です... 気紛れに書いているのでまた機会がありましたらよろしくお願いします。 (5月31日 7時) (レス) id: 417deeb455 (このIDを非表示/違反報告)
奥宮(プロフ) - 完結おめでとう御座います!!本当文才といい伏線、そして物語全て神ががっててそんでキュンキュンする話とかもぶっ込んできてるせいでもう、何というか天才ですね!?こんな面白い作品に出会えて、追いかけれたことが何よりも嬉しかったですありがとうございました!! (5月30日 18時) (レス) @page37 id: 6e2eb1af59 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 初めまして、コメント有難うございます。そのように言って貰えて嬉しい限りです…! 高杉オチを書こうとすると大体こんな感じの暗さになってしまうのですが楽しいのでまたいつか書きます。その時は良しなに (5月30日 13時) (レス) id: 417deeb455 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年5月16日 16時

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