【銀魂】パズル&ピース

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掲示板に1枚の紙が張り出された。



　


【廃部のお知らせ】
　




そう書かれた紙には【美術部】と書かれていた。
何の気なしにそれを見た高杉はふらりと美術室の方に向かっていた。
美術室の扉を開けるとそこには机を退かし広く場所を作ったサークル内に1人の女が居た。
　
　




「何してんだ」
　




『…!』
　






高杉の声掛けに驚いて振り返るその女は戸惑ったように小さな声で『パズルをしてました』と答える。
ゆっくり近付くとバラバラに散らばったピースは全て真っ白だった。
　



上履きの色を見る限りその女は二年のようだ。
　



ざっと見ても異様に多いピースの数に高杉は思わず「何ピースだ」と尋ねた。
他にも聞きたいことはあったのだが最初に出た質問はそれだ。



　



『…えっと…、1万、です』
　
　



「そりゃ…また随分と多いな。一人で、か?」
　






女は少しだけ困った顔をしてまたピースを探しだす。


　


高杉は近くの椅子に腰掛けその様子を見始めたが、見られている居心地が悪いのか、彼女はまた恐る恐る顔を上げ口を開く。
　



　



『…一緒にやりますか?』
　
　







その言葉に高杉は一瞬目を開くが更にゆっくり教室のサークル内へと近づいて座る。
山積みになったパズルの一つを手にし、まじまじと見つめた。
　
　
　






「1万ピースか、気が遠くならァ」

『嫌いですか?』

「…いや、悪くねぇ」
　
　
　
　






枠組み部分の1ピースをパチリと一髪で当て嵌める高杉に彼女は驚き声を上げた。
　
　
　
　






『え...凄い! さっそく当て嵌めちゃいましたね』
　
　
　
　
　




さっきまで高杉を警戒していたというのに、それを見るや否や目を輝かせ嬉しそうに笑った。
その表情に高杉もまた釣られて表情を緩めるのだった。
　
　
　






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