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熱もすっかり下がり、通常運転へと切り替わった銀時はいつもの椅子に腰掛けながらぼんやりしていた。
「どうかしたんですか? 銀さん」
そんな彼の様子に声を掛ける新八に「んー…」と煮え切らない声を出す。
「Aの事なんだけどさぁ...」
「あー…いや、悪ィ、やっぱ何でもねぇ」
そこまで言われて教えて貰えないのも気になるもので、新八は「何ですか」と追求した。
それは神楽も同じようで客間のソファに横になりながら銀時の方を見ていた。
2人の視線に銀時は頭を乱雑に掻き毟り、「あーーー!!」と声を上げると、言いにくそうに話し出すのだった。
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「Aー」
相変わらず時間通りに迎えにやってくる彼に、最初こそ驚いていた隊士達もすっかり慣れていた。
銀時の登場にAは『お疲れ様です』と挨拶を終え、彼の元へと駆け寄る。
『......? 何?』
いつもと様子の違う銀時に首を傾げるAに何も言わない。
「どうした」
「......土方くん、明日明後日って休み貰っても良い?」
「ぁ? 何でだ」
突然の申し出に1番驚いて居るのはAだった。
しかし、銀時の声があまりに真剣で、理由を訊ねた土方もそれを聞く前に「…分かった」と直ぐに了承した。
「悪ィな」
素直にそんな事を言うなんて、らしくない様子に誰もが違和感を覚えた。
『銀時?』
「帰るか」
『え、ぁ...、うん』
Aの手を取り引っ張り連れて歩き出す銀時に、Aは隊士達の方を振り返ったが土方は訳が分からないといった様子で肩を竦めるだけで稽古場へと消えてしまった。
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アカツキ(プロフ) - 〇〇さん» 初めまして、コメント有難うございます。そのように言って頂けて嬉しいです。パスワードの件ですが、現在全ての作品に置いて鍵の掛かっている作品は非公開とさせて頂いています。公開の予定もパスワードをお教えする事も出来ません。申し訳ありません (4月14日 9時) (レス) id: 7588857b81 (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - すごくよかったです 読んでてドキドキしてなんかもう最高でした!! あの質問なんですけどパスワードがかかってる小説あるじゃないですか、その、パスワードって教えていただけますか? (4月14日 7時) (レス) @page44 id: 6c4944cbd5 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 蘆花さん» 初めまして、コメント有難うございます。既に完結の目処も立っておりますので最後まで楽しんで下さると嬉しいです (2023年3月28日 12時) (レス) id: 59cea801ed (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - やだステキ応援してます! (2023年3月28日 12時) (レス) @page11 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 東雲さん» コメントありがとうございます。出会いについてはこれから少しだけ書けたらなと思っておりますので楽しみにして下さると嬉しいです (2023年3月27日 19時) (レス) id: 61673d253f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年3月25日 20時