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『銀時、いい加減離れて』
「何で」
『何でって...今の私汗臭いから......』
「そお?」
更に顔を近付ける銀時は鼻から息を吸うようにその匂いを確認する。
思ってもみなかった彼の行動にAはギョッとし「ちょっと!!」と声を荒らげた。
「別に臭くねぇよ、Aの匂いしかしねぇ」
「それに、あの男だらけの道場の方がよっぽど臭ェだろ」
それが本音だろうとお世辞だろうと恥ずかしいものは恥ずかしい。
Aは困ったように眉を八の字に落とした。
「......わぁーったよ、離れれば良いんだろ」
『お風呂入ったらたくさんくっ付いても良いからね』
「まじ? 言ったな?」
『二言は無いです』
「何なら風呂も一緒に入る?」
『調子に乗らない』とAの手が銀時の顔を覆うようにペシ、と軽く叩く。
拒んでいる訳では無いそれに銀時はニヤケを抑えながら彼女の横を歩くのだった。
.
.
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『明日は仕事?』
「休み」
『明後日は?』
「あー...明後日はAとデートの日」
湯船の中では銀時の前にすっぽりと収まったAが質問していた。
その質問の回答に彼女は顔を顰め振り返る。
反動でパシャッとお風呂のお湯が揺れ、飛沫を上げる。
『仕事して』
「あーあー聞こえない」
『そんな銀時は嫌いよ』
「は? そういうこと言う口はこれか?」
『ンッ?!』
Aの顎を掴み、若干無理矢理振り向かせるとその口を塞ぐようにキスをする。
口内では舌が追いかけっこをし、浴室に居るせいか身体中そこかしこが熱い。
『んむ、、ハッ、ぎん』
息苦しそうな声に銀時はようやく口を離した。
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アカツキ(プロフ) - 〇〇さん» 初めまして、コメント有難うございます。そのように言って頂けて嬉しいです。パスワードの件ですが、現在全ての作品に置いて鍵の掛かっている作品は非公開とさせて頂いています。公開の予定もパスワードをお教えする事も出来ません。申し訳ありません (4月14日 9時) (レス) id: 7588857b81 (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - すごくよかったです 読んでてドキドキしてなんかもう最高でした!! あの質問なんですけどパスワードがかかってる小説あるじゃないですか、その、パスワードって教えていただけますか? (4月14日 7時) (レス) @page44 id: 6c4944cbd5 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 蘆花さん» 初めまして、コメント有難うございます。既に完結の目処も立っておりますので最後まで楽しんで下さると嬉しいです (2023年3月28日 12時) (レス) id: 59cea801ed (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - やだステキ応援してます! (2023年3月28日 12時) (レス) @page11 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 東雲さん» コメントありがとうございます。出会いについてはこれから少しだけ書けたらなと思っておりますので楽しみにして下さると嬉しいです (2023年3月27日 19時) (レス) id: 61673d253f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年3月25日 20時