9. ページ10
喉奥から湧き上がる吐き気は今までよりも気持ち悪かった。
『ぅ"......』
「大丈夫?」
『は、吐く......はく...』
「此処ではやめて!! もうちょい我慢して!!」
駆け込んだ従業員用トイレの便器に手をついて嘔吐くAの背を、銀時は傍でさすっていた。
『ぉ、え......』
ヒラ…
「…不思議なもんだな、ゲロ臭くねぇや」
『ゲロじゃ、ない、もん...』
「そりゃそうだ。…これ何? 甘い匂い」
Aは首を振って手の平に溢れた分の花弁を手持ちのハンカチに包んで仕舞う。
「また持って帰んの? このまま流せば良いじゃん」
銀時の言葉に何か言い返そうとしたが何も言えず、『おぇ...』と、また出そうで出ない花に苦しむのだった。
---
140人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アカツキ(プロフ) - 美姫さん» コメント有難うございます。登場キャラの想いが交差してぐちゃぐちゃに絡まるような、そんなお話にしたかったのですが難しかったです... 最後まで読んでくださり有難うございました (2023年2月12日 10時) (レス) id: 359e2a8a6b (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - 切なくて切なくて、でもとても美しい作品で、涙が止まりませんでした。本当に最高の作品でした。ありがとうございました。 (2023年2月12日 7時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - おひなさん» 初めまして。コメント有難うございます。土方さん落ちは久々だったのでこれで良いのか迷走しましたが、おひなさんの暖かい言葉に救われました (2023年2月9日 7時) (レス) @page49 id: 359e2a8a6b (このIDを非表示/違反報告)
おひな(プロフ) - 最っ高な作品をありがとうございました!終始涙腺崩壊でした!w (2023年2月9日 2時) (レス) @page49 id: fb3fd917e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アカツキ | 作成日時:2022年12月27日 23時