7. ページ8
『お土産です、良ければ...』
後日、彼女は包みを手に再び万事屋へと訪れていた。
こうしてやってくるのは今に始まった事じゃない。
Aは決まった曜日、決まった時間にやって来ては甘味を持って来る。
勿論、"依頼"の為に。
.
.
.
「A〜、私の事も描いてヨ」
『良いですよ』
「おいこら神楽、遊びじゃねぇんだぞ」
『構いませんよ』
「あー、はは、...なんか、すいません」
『新八さんも描いて良いですか?』
Aはすっかり万事屋に馴染み、スケッチブックにペンでサラサラと絵を描く。
そこには確かに神楽や新八の2人がまるで本物のようにそこに居るのだ。
「上手いな」
『...本当は人物スケッチは得意じゃないんです』
「そうなの?」
『でも万事屋さん達は"純粋"だから描きたくなります』
そう語るAはほんのり頬を紅潮させてふんわり笑う。
暑さのせいでじんわり汗をかき、額に張り付く前髪に手を伸ばしそっと退けると今度は驚いた顔をして此方を見た。
「すげぇ汗」
「悪ィな、エアコンとか無くて」
『い、いえ...』
『良いんです、エアコンも得意じゃないので』
「まじか」
「何なら得意なの?」
その問いに彼女は困ったような顔をするだけで、結局答えは出なかった。
---
122人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アカツキ(プロフ) - 黒猫さん» 黒猫さん、お久しぶりです。コメントありがとうございます。終わりが見えずグダグダと更新してますがそろそろ本気で終わらせようと思います… (2022年10月26日 7時) (レス) id: 16de2d871f (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 衝撃的な展開! てかお前かい! このモブめo(`ω´ )o (2022年10月24日 22時) (レス) @page21 id: 8c85f5adc6 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 黒猫さん» コメント有難う御座います。もう少し続きますが最後まで楽しんでいただければと思います (2022年8月23日 7時) (レス) id: 5f592be880 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 応援してます! (2022年8月22日 21時) (レス) id: 1ec2eca413 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アカツキ | 作成日時:2022年8月21日 17時