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「何か良い事でもあった?」
いつものように絵を描く彼女に俺はそう聞いた。
Aは手を止めゆっくりと銀時を見る。
「いつもより機嫌良さそうだったから」
『万事屋さんはやっぱりよく見てますね』
彼女は質問には答えず、微かに表情を緩めた。
「あのさ、その"万事屋さん"ってのやめね?」
『…? 万事屋さんは万事屋さんですよね』
「万事屋は3人で万事屋なんだよ、俺は"坂田銀時"」
『成程...』
少し考えるように顎に手を添えるAはそれでも俺の名前を呼ぼうとはしなかった。
「"銀時"って呼んでみてよ」
『呼び方に意味がありますか?』
「別に無ェけど、...神楽とか新八の事は呼んでるじゃん?」
『......いざとなると何だか照れ臭いので、その内』
そう答えて彼女はまたスケッチブックに目線を移した。
筆を走らせながら口を開く。
『瞳の綺麗な人に会ったんです』
「...ふーん? それで機嫌が良いの?」
『どうでしょう、それだけじゃないと思います』
「分からねぇの?」
『本当、自分のことなのに困ります』
『万事屋さんの方が私の事分かりそうですね』なんて言うのは狡いだろう。
それでも俺は怒る気どころか、悪い気もしないので言い返せないのだ。
「(もっと知りたい)」
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アカツキ(プロフ) - 黒猫さん» 黒猫さん、お久しぶりです。コメントありがとうございます。終わりが見えずグダグダと更新してますがそろそろ本気で終わらせようと思います… (2022年10月26日 7時) (レス) id: 16de2d871f (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 衝撃的な展開! てかお前かい! このモブめo(`ω´ )o (2022年10月24日 22時) (レス) @page21 id: 8c85f5adc6 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 黒猫さん» コメント有難う御座います。もう少し続きますが最後まで楽しんでいただければと思います (2022年8月23日 7時) (レス) id: 5f592be880 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 応援してます! (2022年8月22日 21時) (レス) id: 1ec2eca413 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2022年8月21日 17時