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200mlの紙パックに刺さったストローから赤い液が吸い上げられ、Aの口の中へと入っていく。
『ん〜、おいし』
冷蔵庫にストックしてあったトマトジュースである。
外から帰宅すると体に溜まった熱をどうにかしようと飲んでいる。
「俺にも一口頂戴」
顔を近付けてくる銀時の口元にストローを持っていき差し出す。
ちゅう、と先程の彼女と同じように飲んだ。
「よし、仕込みしちまうか」
『手伝う?』
「頼むわ」
買ってきたばかりの野菜やらを袋から出して水で洗い長し銀時に手渡せば、彼は慣れた手つきでそれらを切っていく。
流石の包丁さばきと言えよう。
その間に大きめの鍋を用意し火をつける。
「A、飯も炊いといて」
『まだあったっけ?』
「怖ェこと言うなよ...、今日の分くらいならあったはず」
『じゃ使い切っちゃうね』
計量カップで測った米は一升行くか行かないか、ギリギリ。
4人で食べるには多過ぎるであろうその量も、万事屋にとってはむしろ足りないくらいだ。
『また明日から豆パン生活か......』
小さな声で吐き出すAに銀時も苦い顔をしていた。
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アカツキ(プロフ) - 美姫さん» コメント嬉しいので大丈夫ですよ、ありがとうございます。此方の作品も完結の目処が経ちましたので最後まで楽しんでいただければと思います、応援ありがとうございました (2022年4月13日 7時) (レス) id: 0c162c5444 (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - さいっっっっこうです!!何度もコメントしてしまい申し訳ありません。もう日々の楽しみとなってます!昔の作品も読み返しているところですが、本当にどの作品も面白いです。無理しない程度に頑張ってください!本当に応援してます! (2022年4月13日 4時) (レス) @page30 id: 5e34f22924 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 美姫さん» 初めまして、温かなコメント有難うございます。そろそろ完結に向けて動き出しますので見守ってくださると嬉しいです。終わり次第また新作も出す予定ですのでお時間ありましたらまた是非読みに来てください (2022年4月9日 0時) (レス) id: 5f592be880 (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - アカツキさんの小説本当に大好きです。これからも応援しています!頑張ってください! (2022年4月8日 16時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - RIOさん» コメント有難うございます、読んで下さり嬉しいです。更新遅れ気味で申し訳ありません...またぼちぼち更新しますのでこれからもよろしくお願いします (2022年4月6日 16時) (レス) id: 9759a783ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2022年3月8日 23時