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「「銀さーん/ちゃーん!!」」
「...おぉ......」
疲れた顔した銀時に駆け寄る新八と神楽は心配そうにその顔を覗き込む。
2人も彼を探し回っていたのだろう、少し土埃の香りがする。
『帰ったらお風呂入らないとね』
Aだけは涼しい顔してそんな事を言うもんだから、3人は顔を見合わせる。
「よく此処が分かったな」
『愛の力かな』
「血の匂いじゃなくてかよ」
『あはっ、どっちも本当だよ』
軽い足取りで少し前を歩く彼女がくるりと振り返って笑う。
出会った時からそうだった。
「...適わねぇなぁ」
ポツリと言葉を零し頭を搔いた。
でもその表情はどこか優しげで、それをみた新八と神楽はこっそり笑う。
『何してんのー!! 早く帰るよー』
「今行くアルー!!」
「ほら、銀さんも行きますよ」
「はいはい、」
腕のかすり傷は彼女の治療によってすっかり良くなっていて、それを見た銀時は出会った時の事を思い出していた。
________『これは契約だよ』
________『どんな事があっても私は貴方を守ってあげる』
________『その代わり、貴方のその血は私のもの』
そう言ってにんまり笑う其奴の表情は人間のものではない"何か"があって言葉が出なかったのだが。
それがどうだろうか、
『銀時、早く』
これは多分、
「おー」
ただの獲物に対する顔じゃない。
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アカツキ(プロフ) - 美姫さん» コメント嬉しいので大丈夫ですよ、ありがとうございます。此方の作品も完結の目処が経ちましたので最後まで楽しんでいただければと思います、応援ありがとうございました (2022年4月13日 7時) (レス) id: 0c162c5444 (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - さいっっっっこうです!!何度もコメントしてしまい申し訳ありません。もう日々の楽しみとなってます!昔の作品も読み返しているところですが、本当にどの作品も面白いです。無理しない程度に頑張ってください!本当に応援してます! (2022年4月13日 4時) (レス) @page30 id: 5e34f22924 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 美姫さん» 初めまして、温かなコメント有難うございます。そろそろ完結に向けて動き出しますので見守ってくださると嬉しいです。終わり次第また新作も出す予定ですのでお時間ありましたらまた是非読みに来てください (2022年4月9日 0時) (レス) id: 5f592be880 (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - アカツキさんの小説本当に大好きです。これからも応援しています!頑張ってください! (2022年4月8日 16時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - RIOさん» コメント有難うございます、読んで下さり嬉しいです。更新遅れ気味で申し訳ありません...またぼちぼち更新しますのでこれからもよろしくお願いします (2022年4月6日 16時) (レス) id: 9759a783ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2022年3月8日 23時