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ドタンドタンと騒がしい物音が2回ほど聞こえて静かになる。
「痛ッ、A、おい、こら」
『.........』
「......ッ、」
じゅるっ、と少し下品な音が口元から零れる。
銀時の首筋にはAの尖った歯が深く刺さり離れそうにない。
「A、どうした?」
『...どうもしない』
「嘘吐け」
しかし銀時は彼女を突き飛ばすどころか、抱き寄せる様に背中に手を回し、ポンポンと優しく叩く。
まるで子供をあやすみたいに。
するとAはゆっくりと口を離して、周りに付いた血など気にも止めずそのまま抱き着く。
「おー、よしよし」
『子供扱いしないで』
「何だよ素直に甘えとけよ」
『......、』
腹が満たされ、彼の香りに包まれ、極めつけは一定のリズムで背を叩かれ......眠気を誘うには十分過ぎる3コンボ。
Aの寝息を確認すると銀時はゆっくりと動き体勢を整えては彼女を布団の上に寝かせる。
「"ごめんなさい、吸血鬼様"か...」
口元に付きっぱなしの血を拭い取り顔に掛かった髪を分けるように優しく撫でながらぽつりと独り言を零した。
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アカツキ(プロフ) - 美姫さん» コメント嬉しいので大丈夫ですよ、ありがとうございます。此方の作品も完結の目処が経ちましたので最後まで楽しんでいただければと思います、応援ありがとうございました (2022年4月13日 7時) (レス) id: 0c162c5444 (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - さいっっっっこうです!!何度もコメントしてしまい申し訳ありません。もう日々の楽しみとなってます!昔の作品も読み返しているところですが、本当にどの作品も面白いです。無理しない程度に頑張ってください!本当に応援してます! (2022年4月13日 4時) (レス) @page30 id: 5e34f22924 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 美姫さん» 初めまして、温かなコメント有難うございます。そろそろ完結に向けて動き出しますので見守ってくださると嬉しいです。終わり次第また新作も出す予定ですのでお時間ありましたらまた是非読みに来てください (2022年4月9日 0時) (レス) id: 5f592be880 (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - アカツキさんの小説本当に大好きです。これからも応援しています!頑張ってください! (2022年4月8日 16時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - RIOさん» コメント有難うございます、読んで下さり嬉しいです。更新遅れ気味で申し訳ありません...またぼちぼち更新しますのでこれからもよろしくお願いします (2022年4月6日 16時) (レス) id: 9759a783ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2022年3月8日 23時