二十八 ページ28
「その娘とやらの居場所、めどはついてんですかィ?」
「今の何処に居んのかはさっぱりだ。だが、近々在る犯罪組織がその娘を攘夷浪士から奪い、地球の本拠地に連れてくるっつー計画を立ててるって話だ。」
俺たちがつかめた情報はこんくらいなんだよ。と呟く近藤さんは少し悔しそうに、その久々に見せる真剣な表情に影を落とした。
口ぶりからして娘は今、気が遠くなるほど広い宇宙のどこかにいるという事だろう。
犯罪組織を利用してその動向を見守るしか今は出来ない。
それに大勢の隊士を連れ、命を危険にさらすには、余りに確実的な情報が少なかった。
けれど上からの命令となれば無視もできない。
「やるしかねーだろ。」
煙草をくわえたままそう吐き捨てる土方さんに、大きくうなずいて同意の意を示す近藤さん。
保護なんて大義名分掲げてはいるものの、幕府にとって都合の悪い女をとっ捕まえるなんて、幕府の犬とはよく言ったもんだ。
勿論俺たちに好き嫌い選ばせてもらえる権利なんてないことくらい、良くわかっちゃいるが。
俺は別として、近藤さん辺りは思う所があるのだろうと思った。
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客引きの声が響き、大勢の人でにぎわっていた江戸の活気も一時落ち着きを見せる夕方ごろ。
西の太陽も同じように、頭上で煌々と照っていた先ほどよりも控えめな光を放っていた。
オレンジ色に染まる街。
歌舞伎町にとってはこれからが本番、といった所だろうが。
この通りの両脇に並ぶ店は次々に店じまいを始目ていた。
いつも見廻りをさぼるときに足を運ぶ茶屋の前を通りかかると、丁度女将さんが暖簾を下ろしている。
こちらに気づいたおかみさんにあいさつをすれば、ぱっと顔を明るくして「あらあら沖田さん！」なんて引き留められてしまった。
「お久しぶりですね。でも今日はもう閉店の時間ですよ？」
「あーたまたま通りかかっただけでィ。団子はまたの機会に頂きまさァ。」
「そうだったの。あんまり見かけないからちょっと心配しちゃったじゃないの。」
ここの女将さんはその人柄からか、近所でも評判良く多くの人に慕われていた。
最近足を悪くしたと噂で聞いていたため、こちらも大分心配はしていたのだが。
「足の方は大丈夫なんですかィ？」
「沖田さん知ってらっしゃったなんて。ほんとみなさんおしゃべりなんだから。」
もうこの通り、大丈夫よ。と笑う女将さんは以前の通りとは言わずとも、元気を取り戻しているようだった。
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沖神 - そ…そうですかw…ごめんなさいw (2017年8月16日 1時) (
レス) id: 3e81e6a0f7 (このIDを非表示/違反報告)
しののめ(プロフ) - 沖神さん» ......む、無料....ですよ！ (2017年8月12日 11時) (レス) id: d0946bab96 (このIDを非表示/違反報告)
沖神 - これって有料じゃないです…よ…ね？………… (2017年8月12日 2時) (レス) id: 3e81e6a0f7 (このIDを非表示/違反報告)
しののめ(プロフ) - あかあしえいたくんさん» ご感想お寄せいただきすごくすごくうれしいです...。こちらこそ、ぜひ応援よろしくお願いいたします。コメントありがとうございました。 (2017年7月13日 0時) (レス) id: 5bb7c4f37e (このIDを非表示/違反報告)
あかあしえいたくん(プロフ) - 高杉すごいドキドキします！すごくすごくおもしろいです！これからもがんばってください！ぜひ、応援させてください！ (2017年7月10日 14時) (レス) id: 04caca4bb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しののめ | 作者ホームページ：http://nanos.jp/aoikasou/
作成日時：2017年5月14日 20時
