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25話 ページ27

フロイドside



フロ(…こんな日でもマスクすんのかよ)




更衣室からラムアと最後に出てきたアイツを横目で見ながら泳ぐ。



認めたくは無いけどアイツの顔が綺麗なのは言わずもがな理解しているつもりではある。



女らしく、丈が短い水着のせいで白く細い足が惜しげも無く晒されていて健全な男子高校生の欲'情を煽るのはいとも容易かった



その上パーカーを羽織っているせいで上半身は隠れ、それがなお女であるかのように見させた。



アイツを嫌っているオレですら思わず息を呑んだ程だ



アイツの姿を見た周りの雑魚なんて顔が真っ赤でバルガスが声を掛けるまで固まったままだった。




──脱がしたい。




ふとそんな事を考える。



フロ(ッ、なんでアイツなんかを!?)



自分でもよく分からなかった。



ただ隣で笑うライサ達を羨ましい、なんて思った



ジェ「…綺麗ですね」


アズ「…えぇ、とても。」



すぐ後ろにいた2人が小さく呟く。



何故かいつものようにそれを否定出来ない自分がいた。





しばらくすると少し遠くからバシャアンッ!!と誰かが落ちる音がした。



音のした方を見ると笑顔のラムアとどこか呆れた顔のライサとエルドがいた。



そこにアイツの姿はない。




フロ(あぁ、アイツが落とされたのか)



溺れちまえばいいのに、



なんて最低なことを考えてまた泳ぎ始めた。




10分経たないうちに、どこにもアイツの姿が見えないことに気付いた。



ほんの少しだけ嫌な予感がした



エルド達がアイツの名前を呼ぶ。


返事は…無い。



その時、プールの端の方でゴポッ、と大きな空気がいくつも上がってくるのが見えた。


自分でも顔が青ざめていくのが分かった。



フロ「…A、」


アズ「フロイド?どうしたんです?」



思わずその方へ急いで泳いだ。




そこには朧気にどこかを見つめながら沈むアイツの姿があった。



フロ(溺れてる、)



頭で理解するまで時間がかかった。



とにかくコイツを引き上げなきゃ、



そう思い体を抱える。


フロ「ッオイ!!起きろ!!」



頬を何度か叩いても反応は無く、意識を失っているようだった。




バル「どうした!!」


フロ「こ、こいつがッ、溺れててッ」


バル「いつからだ?」


フロ「分かんない、多分、10分近く経ってる、」


バル「まずいな…授業は切り上げる。お前らは教室に戻るように!」



オレはせんせぇがアイツを運んで行くのを見ていることしか出来なかった。

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?(プロフ) - 完結ですか!?え!?続きはどこですか!?!?!?続き待ってます!!!! (2023年1月18日 4時) (レス) @page50 id: b7ed2a17f8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続きが速く見たいです! (2022年12月28日 21時) (レス) @page50 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 文字化けで「辛くて痛い」……ひえ素敵です (2021年8月24日 10時) (レス) id: 429885c0b2 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 作者様素敵な作品ありがとうございます!!更新頑張ってください! (2021年7月21日 13時) (レス) id: cfe5869198 (このIDを非表示/違反報告)
るる - おじいちゃん(夢主の)好きだぁ え?友達はたくさんじゃなくていい?勉強は出来る範囲でいい?神じゃん!!好き!! (2021年7月21日 13時) (レス) id: cfe5869198 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年6月26日 3時

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