◇ ページ38
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大「離せよ、山田。
マジで俺、今ちょっとおかしいんだ」
微弱な力で掴まれた腕は簡単に振り払えた。
俺がそう出来なかったのは、即ち崖から突き落とすことだったから。
涼「嫌っ……離したら帰ってきてくれないでしょ…？」
大「………」
涼「……お願い、どこにも行かないで……」
山田が必死に引き留めるから、弱い俺は結局ソファに腰を下ろした。
頬を紅潮させ洗いざらしの髪から水滴を滴らせた山田が俺の部屋着を身に纏って隣に座る。
涼「だいちゃん………ごめんなさい。こんな汚い身体じゃ嫌だったよね…」
違う。まだそんなこと言ってんのか。
誰かに言われたのか？
それとも自分で思っている？
山田が山田自身の価値を知り、認めてやらなければ同じことの繰り返し。
いつもヘラヘラして平気な顔しているくせに……今までよく俺に隠せてたな。
涼「僕が人に愛されようと考えることが間違いだったんだよね…みんなに思われてたんだ、汚いって……」
大「違う、俺がんなこと思うわけないだろ？」
涼「でも…だいちゃんは僕を抱けないんでしょ？それって、好きじゃないってこと……」
大「っ、そうじゃねぇんだって…！
身体だけ繋がったって意味がないんだよ……」
涼「他に何で繋がるの……？身体しか無いじゃん………」
好きな相手の心を欲しがることは欲張りではないだろ？
形だけの恋人なんかいらない。
この意味が分からない山田は、
大「………可哀想だな。」
涼「っ、……？」
大「そうやって相手に求められるがままやって、寂しくならなかったか？例え満たされてもその時だけだったんだろ」
涼「だって、っ………嫌だなって思っても、そんなこと言ったら嫌われちゃう………」
いつだって相手に合わせて気を遣って。
それで愛してもらえるならいい？……馬鹿だな。
そんなものは愛じゃない。
言い方が悪くなるけど、相手にとって山田は都合のいい相手だっただろう。
どんなに理不尽な扱いをしようと離れていかないんだからな。
このままなら………山田は一生幸せにはなれない。
涼「………寂しくないときなんて、無かったよ……ずっと、ずっと…………………だいちゃん、覚えてる…？中学のとき、僕が………」
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ciaociao(プロフ) - 夢莉さん» ああ、、よかったです！安心して読めます、、 (2021年8月16日 19時) (
レス) id: bf965fb6b3 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - ciaociaoさん» 楽しみの一つにしていただけて光栄です。ありがとうございます…！私自身、ハッピーエンド主義なので…見守っていただけたら嬉しいです！ (2021年8月13日 20時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
ciaociao(プロフ) - 続きが楽しみで楽しみで、日々の楽しみが増えてうれしいのですが、「報われないarさんのお話」とあるのが大変気になります。わたしは基本ハッピーエンドが好みなので、是非arさんとハッピーエンドをお願いしたいです。まだ始まったばかりなのにすみません、、 (2021年8月12日 20時) (レス) id: bf965fb6b3 (このIDを非表示/違反報告)
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