◇ ページ37
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大「はっ、山田……？」
涼「いいよ………」
いいよ、って何が……！？
妖艶な流し目を送って俺の肩に手を置き近づいてくる山田の顔。
あと少しで唇があたりそうな距離。
大「ちょっ、！な、待て、落ち着け」
はぁ、はぁっ……
やばい。変な汗をかく。
涼「どうして……？やっぱり、嫌い？」
大「違う、そうじゃない」
目を逸らし肩から手を下ろさせる俺に泣きそうな山田。
そんな風に男を誘って、どうなるか分かってんだろ？
望んでいないと言えば嘘になるよ。
けどさ………こんなの違う。
涼「大ちゃんが言ってくれたこと、全部嬉しかった。
こんなどうしようもない幼馴染み、面倒になって見捨てられてもおかしくないのに……
僕に出来るお返しは高が知れてるけど、大ちゃんに喜んでもらえるように頑張るからっ……」
“頑張るからっ…”
って、……山田。
お前はお前自身の価値に全然気付いていない。
大「………馬鹿。震えてるくせに」
涼「だいちゃん、僕のこと好きなんでしょ……？僕もだいちゃんのこと好きだよ。だから…」
今までもそうやってきたのか……？
大「…やっぱ、一人で入ってくれ」
涼「どうしてっ…？」
分かった気がした。
山田が幸せになれなかった理由が。
涼「好きならいいでしょ…？
僕なんか他に何もないし、だいちゃんの好きにしていいから愛してよっ…」
大「山田はそれで幸せか？愛されてるって思えるのか？」
涼「っ………」
大「もっと自分を大事にしろよ」
俺はそれだけ言うと一人で風呂を出た。
格好つけてたけど色々ギリギリだったんだ。
もしかしたら誘いを断った俺を山田はつまらない奴だと思うかもしれない。
きっと今までいなかったろ？こんな意気地無し。
我ながら虚しいよ。
さっきの山田を思い出しただけで熱が溜まる。
山田のあんな顔………
涼「……だいちゃん」
大「っ、…………」
真後ろで呼ばれた名前に驚きすぎて大袈裟に飛び跳ねてしまった。
このままここにいたら危険だ。
万が一、もう一度山田に誘われるようなことがあれば逃げ切れる自信がない。
大「俺、ちょっと出掛けてくるわ」
頭を冷やそう。
なんなら部屋は山田に貸して俺は外で寝る。
大「ベッドなら勝手に使って寝ていいから」
涼「待ってっ…！」
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ciaociao(プロフ) - 夢莉さん» ああ、、よかったです！安心して読めます、、 (2021年8月16日 19時) (
レス) id: bf965fb6b3 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - ciaociaoさん» 楽しみの一つにしていただけて光栄です。ありがとうございます…！私自身、ハッピーエンド主義なので…見守っていただけたら嬉しいです！ (2021年8月13日 20時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
ciaociao(プロフ) - 続きが楽しみで楽しみで、日々の楽しみが増えてうれしいのですが、「報われないarさんのお話」とあるのが大変気になります。わたしは基本ハッピーエンドが好みなので、是非arさんとハッピーエンドをお願いしたいです。まだ始まったばかりなのにすみません、、 (2021年8月12日 20時) (レス) id: bf965fb6b3 (このIDを非表示/違反報告)
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