無理しすぎです会長！

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ころん side


僕はるぅとくんに袋を持たせて、後ろからるぅとくんをしっかりと抱きしめた。


る「なぁに…？」


「ごめんね、るぅとくん」


そのまま鳩尾の辺りを強く押し、


る「ぉええ…ｯ」


薬を強制的に吐かせる。


るぅとくんは抵抗してるけど、薬はさすがに吐かせなきゃ。


る「やめ、ってぇ……ｹﾞﾎｯ、ｺﾞﾎｺﾞﾎｯ」


るぅとくんが逃げないようにるぅとくんを抱きしめる手に力を込めた。


るぅとくんの持つビニール袋の中には嘔吐物と薬が出てきて、割と順調に吐けている。


しばらく吐かせているとるぅとくんが倒れ込んできた。


吐くのにも体力使うからね。


「…よく頑張ったね、お疲れ様」


ビニール袋を捨てて、薬のゴミも片付ける。


る「ころちゃぁ…ｯ」


「ん？」


る「がっこぉはぁ…？」


「早退してきた。」


る「ぼくらいじょーぶだから、ころちゃぁもどったら…？」


「こんな呂律も回ってない人ほっとける訳ないでしょ。」


る「んん……」


生徒会では暴君なるぅとくんがこんなに弱っているのは初めて見た。


「るぅとくん、腕出して。消毒しよ？」


る「痛いのやぁだ……」


「でも消毒せずにほっといて菌入ったほうが痛いよ？いいの？」


る「やだ……」


「じゃあ今頑張ろ？」


渋々るぅとくんがうなずいたのを確認して、僕は消毒液やらなんやらを用意する。


消毒液を含ませたガーゼで傷の部分を軽く拭くと、るぅとくんの瞳からぽろぽろと涙が溢れる。


る「いたｯ…ぃ…ｸﾞｽｯ」


暴れないだけありがたいが、泣かれてしまうと罪悪感が芽生えてくる。


泣かせてまで消毒しなくちゃいけないのだろうか…


だけど放っておいて後で痛がるるぅとくんは見たくない。


僕は心を鬼にして、傷を消毒し続けた。

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