恋してた_6[yuta_t]

Chapter250 ページ48

クリスマスイブも
クリスマスもいつも通り









店舗に残り一人で残業









クリスマスが終わるまであと１時間









雑誌の企画にあげる
コーディネートを考える為
店舗の中を行ったり来たり









ふと視界に入った見覚えのある姿









私に気づかずキョロキョロと
店内を見回す怪しい動き









・・・・なんだあの人(笑)









入り口に向かい開けたドア









A「１年に１回

クリスマスの日に現れるなんて

本当にサンタにでも転職したの(笑)？」









ケイタ「あっいや

・・・・久しぶり(笑)」









小さいため息ついて









A「入る？」









ケイタ「急にごめん

じゃー・・・ちょっとだけ

おじゃまします」









ディスプレイ用のテーブルに
寄りかかるように座るケイタに









A「ごめんね

まだ仕事中だから・・・」








動かし始めた手









ケイタ「勝手に来たの俺だし・・・」









A「何で私がここにいるか

わかったかは何となく

想像つくから聞かないね(笑)」









ケイタ「ん(笑)

っつーか久しぶりだよな

・・・・どう？元気だった？」









A「この通り元気だよ」









ケイタ「・・・そっかよかった」









ケイタ「それはよかったよかった」









・・・・。









A「あーっ！もうっ！何(笑)？」









たまらず持っていた服を置いて
ケイタを見るといつにもなく真剣な顔









ケイタ「俺さ・・・

結婚する事になった」









・・・。









A「ちょっと待って！

・・・いや、まずは結婚おめでとう

でもね、わざわざクリスマスに

しかも前の彼女に

そしてせっせと残業してる私に

それわざわざ言いに来たわけ？」









ケイタ「ごめん」









A「ごめんって！

それにそんな顔しないでよ

せめてハッピーオーラ

全開でのろけてよ(笑)？」









ケイタ「・・・会社も辞めた

まぁーこれはもともと

前からの約束だったし

これからは父親の会社に入って

それから春には見合いした相手と結婚(笑)」









笑顔を作りながら話す
ケイタとカイが重なる








笑顔と言葉が合ってない









だからこそ言葉が出なかった

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