恋してた_6[yuta_t]

Chapter249 ページ47

２回目の
ホノルルマラソン








走る前は直前までは
去年の事を思い出し









絶対完走できない・・・









そんな弱音を吐く自分も
いざ走り出すとすーっと消えて









前回とは違って
走る事を楽しめてる自分に気づいた









走り続ければ
必ずゴールは来る









自分のペースでいい









スピードが落ちても

歩いても

時々立ち止まってしまっても









それでも進めば
いつか必ずゴールは来る









自分に言い聞かせるように
繰り返す言葉









結果は









去年のタイムを
１５分も繰り上げ
満足すぎる結果に終わった









滞在最終日









いつものように

ダイヤモンドヘッドに登って









朝日を待ちながら考えて









太陽が昇りはじめて
すーっとした気持ち









辛いけれどもう日本で
私を待ってる人はいない









裕太と知り合って









裕太を好きになって









同じ気持ちだとわかって









言葉に出す事は出来なかったけど









叶うなら









ずっと一緒にいたかった









離れたくなかった









どんなに辛いことがあっても









寂しくてもいいから









裕太がよかった









でも・・・そろそろだね









ありがとうと
さよならをいう時間だね









裕太を好きになった私に









こんなにも誰かを
好きになれる事を
教えてくれた裕太に









昇った朝日が涙で滲む









ただ・・・









きっともう一人で
涙を流すのはこれが最後









根拠のない自信が私にはあった









涙を拭って









ちゃんと目に焼きつけなきゃ









もうこの瞬間は
二度と訪れないんだから









唇にキュッと力を入れ









少しでも同じ季節を
同じ時間を一緒にいれたこと









忘れないよ

Chapter250→←Chapter248

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す