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Chapter14【ki】 ページ14

自分も同じように
パーカーのフードをかぶると

囲われたガラス一面に張り付く
水滴から覗くように
空を見上げ









宏光「ったく今日は

とことんツイてねーな」









せっかくの記念日が台無しになった上
わざわざバイト先まで来て
雨に打たれたんだから
その言葉通りで間違いない
そしてその原因は全て私にある









A「・・・私のせいだよね」









A「私・・・

戻って傘買ってくる!」









ミツの背後に伸ばした手は
ドアを押す前に掴まれた







お互いの体が触れ合う程の
狭い空間で
見上げたミツの顔からは
笑顔は消えていて









宏光「・・・俺に

言いたい事あんでしょ?」









A「・・・。」









宏光「いや、その前に

Aの気持ち考えず

梨花の話聞くなんて言って悪かった」









宏光「・・・ごめん」




























宏光「・・・A?」









A「1年前、ミツに

告白して付き合うようになってから

少しはミツの事知れた気になってたけど」









A「私は・・・」









A「・・・私はまだ

ミツのたった2年間しか知らなくて」









A「まだまだ知らない事も

たくさんあって

私の知らないミツを

梨花はたくさん知ってて・・・」









宏光「そんな事ないって」









A「そんな事あるのっ」









A「・・・梨花が

嫌いなわけじゃない

嫌いなのはこんな風に思う自分で

だから・・・」









A「わかってるよ

そんなの仕方ないって

妬いても意味がないってことも

ちゃんとわかってる

でもっ、、、」









・・・。









軽く唇と唇が触れ合っただけで
簡単に言葉は止まった









すぐに唇は離れたけれど
すぐ目の前にあるミツの顔









ミツが笑って









宏光「妬いてる彼女が

かわいくて仕方なくて

たまんないってなる俺を

知ってるのはAだけだけどね(笑)」









そのままギュッとされて








1年前と同じように
好きな人に暖かくて

だから安心して涙が溢れた









A「・・・ごめん

ごめんねミツ

大好きなのにごめんね」









ギュッと力が加わって









宏光「俺も好きだよ

Aが好き」




























A「あっ!」

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★mmiioo★(プロフ) - 短編!まさか翌日公開とは思わず朝からにやけた(*´∀`)♪高校生、なんかイイ! (2021年5月6日 7時) (レス) id: 9bdd0af86e (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - 最後の北山くんsideがなんとも言えずキュンとなりました!nicoさんの話大好きなのでこういう短編も読めて嬉しいです! (2021年5月5日 22時) (レス) id: 5b7031692d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nico | 作成日時:2021年5月5日 22時

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