オレンジ色の空に恋して

オレンジ色の空に恋して41 ページ41

夕焼け空を見てたら





心の中に







１５歳の私が出てきた





オレンジ色の光に包まれてると
時々姿を表す幼き頃の私は
いつもどこか悲しそうで
どこか切ない表情で





そんな私と一緒に思い出すのは
過去の辛い思い出や
苦しい記憶ばかりで
あの時私の思い描いた
未来とは違う現実(いま)に
１人涙することもあった






でも今日の夕焼け空を見た時に
笑顔の私と隣には笑顔の裕太がいて
現在(いま)とこれからの未来を
思うだけで涙が
溢れそうになったから





だからちゃんと伝えたいって思った








車に戻る
裕太の背中を追いかけながら









A「なーんか緊張が解けたら

急にお腹すいてきちゃった

夜ごはん、何にしよっか？」





　
　




裕太「んー

さっぱりしたものがいいかな？

俺はAの家で

結構、食っちゃったし」









A「だよね・・・ごめんね

まさかママがあんなに

はりきってるとは思わなくて」









裕太「でも、ミートローフ？

あれ、めっちゃ美味しかったよ

また食べたい」









A「次はお正月かな

おせちと一緒に必ず作るから」









A「あっ！ねぇ

今日、宮田くん呼ぼうよ！

帰り道に迎えに行けるし」









裕太「また？

帰ってきて何回目だよ」









A「いいじゃんいいじゃん

今日の事、心配してくれたし

報告も兼ねて」









裕太「んー俺は

今日は２人がいいけどね」
　
　

　




・







・









咄嗟に両手で掴んだ
裕太の左手
　









振り返られて俯いた顔









裕太「ん？どうした？」



　






　
・








・
　
　

　
　
　

　
　

『・・・愛してるよ』







　

　
　
　
　

言えた達成感で
裕太を抜かしてスタスタ歩き始めると









今度は私が追いかけられながら









裕太「え？ここで言うの？

やっと聞けたのは嬉しいけど

このタイミング？」









A「いいから

ほら、早く帰るよ」









すぐに掴まれた手









満足そうに裕太が笑って









裕太「あっ

食べたいものあったわ」









A「何？」









耳元で




　
　







「A」









なんて言われてかたまる









そんな愛のある




　
　

　
　



二人・・・・

いやもちろん三人の未来








・・・・幸せ！

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