プリンセスな彼女[takashi.n]

Chapter46 ページ47

A「そうなんだ？

私も甥っ子になの

クリスマスプレゼントに」









シオリ「そうなんですね！

絶対に喜んでくれますよ」









A「うん

・・・本当にありがとね

じゃーちょっと行ってくる」









シオリちゃんに見送られ
バックヤードから店内に戻って
相手の様子を確認









全身黒ずくめの服に
ハットを目深に被って
サングラスをかけたまま俯いて
さっきと同じように
次から次へとおもちゃを手に取っては
スマホの画面と見比べていた









・・・何か探してる？









そーっと距離をつめ









A「お客様ー

どのような商品を

お探しでしょうかー？」









A「贈り物ですか？」









声のトーンをあげて
聞いた質問には









『・・・大丈夫です』









・・・。









暗ーーーーーいっ！









でも・・・









ここで引いては
ピンチヒッターを受けた意味がない









A「男の子ですか？

女の子ですか？

それと年齢も教えて頂ければ

一緒に探すお手伝い

もしよければさせて頂けるかなーって」








・・・。









黒ずくめはカクっと頭を下げ
それ以上何も言わなかった









つまり
・・・手伝い不要って事ね









・・・これは無理かな









心が折れかけて振り返ると
バックヤードから
心配そうに様子を伺う
シオリちゃん達の姿









眉間にシワをよせ









お手上げのジェスチャーを見せると









ガッツポーズで返された
無言のエール









オッケーマークを指で作り
ドアを指差し
帰っていいよと合図を出した









時給制の彼女達には
それが当然の対応で
こっちに来て助けてなんて
見せることは出来ない
言いたくて仕方ないけど
・・・出来ない(泣)







また姿を消した３人









そのまま背をむけたまま
目も口もギュッと閉じて
顔の筋肉をほぐして
満面の笑みを作って振り返ると









今度は立って商品を見ていた
黒ずくめにビクッと体が反応した









お・・・驚かせやがってぇー









A「あっ・・・そちらの商品は

お座り出来るようになった

お子様に人気の商品でー・・・

つい最近雑誌でも紹介されたんですよ

こうやって指で動かして遊ぶんです」

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