無口な彼女 [hiromitsu.k]

Chapter21 指輪の行方 ページ22

机の引き出しから取り出した
小さいサイズの便箋








『湿布ありがとうございました

こちらこそごめんなさい』








・・・名前







A？








磯谷？








どうしよう









・・・いらないか









指輪の事どうしよう・・・









これ以上やり取りが続くのも
面倒だし・・・・








今度こそ潔く
諦めなきゃいけない時なのですね









その紙を二つに折りたたみ
マスキングテープを持って









廊下の気配がないことを
確認してから外に出て








隣の部屋のドアに
その紙を貼り付け
自分の部屋に戻った








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次の日







仕事帰りにマルが家へ







部屋に入るなり









マル「これ、何かドアに

貼ってあったたよ？」









そう言われ差し出された紙








『おでこは大丈夫ですか？

もしかして指輪を

最近失くしてませんか？ 北山』









A「やっぱりーーーーー！！」









突然の私の大声に
私の為に買ってきてくれた
食材を冷蔵庫にしまってるマルの体が
大きく反応した








振り返ったマルは
眉間にしわをよせている









マル「いきなり何っ？

卵落とすとこだったじゃんっ！」









まずは説明する前に
前髪をかきあげておでこを見せる









マル「イッ・・イッ・・・」









マル「イヤーーーーーーーッ！」









すぐに私のおでこから目ををそらし
肩を上げ引きつった表情









マル「何っ！？それ何？

特殊メイク？

ホラーすぎるよ！

見せる前に閲覧注意って教えてよ！

いやむしろ見せないでよ

モザイクかけてーーーーーー！」









マルが落ち着くのを待って
事の経緯を説明









マル「へぇー・・・普通なら

気持ち悪がられて終わりそうなのに

律儀な人だね・・・・

あっでもそんな衝撃与えちゃったから

あとから訴えられたら

どうしようとか考えたのかな？」









A「ねぇマルちゃん？」









マル「・・・・・何？」









マル「まさか・・・」









A「代わりに取ってきて！

お願いします！」

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