無口な彼女 [hiromitsu.k]

Chapter16 心地良い音 ページ17

部屋に入って





ダッシュして







モップとスッポンを繋げる作業を開始







よし！長さは確保！









モップからシートを外して
先端にガムテープを装着








完璧！イケる！









バルコニーに繋がるガラス戸開け









私の秘密兵器をぶつけないように









そーっと外に出す









ヘックッシュン








！！







私じゃない！









バルコニーに手に続き
顔も出して耳を澄ます









サンダルを履くような音が聞こえて









ベランダに出る音









そしてデッキチェアに座る音









あー・・・・

もう少しだったのに！









プシュッ









「はぁーーーっうまっ」









あ。








ビールかな？









それから






　
　
　
　



「フンフンフーン・・・

フンフンフーン・・・♪」









鼻歌まじりの歌が聞こえ始めた









こんな時にーーーーーー！








なんて自分勝手な八つ当たり。









「フンフンフンフーン・・・♪」









でも・・・・








なんか・・・









優しい歌声








確かに今日の東京はまだ

昼からの心地良い気温が続いている









暑くもなく寒くもなく







一年中こんな気候だったらいいのに







そんな空気








なんだかそれとマッチして









歌声が心地よくて









その優しい音と声に
思わず目を閉じた・・・









手には得体のしれない
道具を持ちながら









言葉は所々しか聞こえない









「言葉はちっぽけだから」









「言わなくていい」








「愛を」







・・・・・。








いい歌だな。







そんな気持ちに酔いしれてると







突然止まった音

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