Chapter04 私の名前は ページ5
犬とじゃれ合う
玉森くんは今まで
見たことのない優しい顔で
こんな顔するんだ・・・
初めて見る顔に
思わず息を呑んだ
他愛もない会話を
しながら玉森くんは
玉森くん「そういえばさ
・・・名前って?」
A「え?名前?
えっとA・・・だけど」
眉間にシワを寄せ
私を見上げた玉森くんは
玉森くん「はぁ?犬だよ!
犬の名前!」
A「え?あ?犬?
・・・あぁヌーピーって言うの」
玉森くん「ぶはっ(笑)
・・・Aって(笑)
この流れで自分の名前言うとか
おかしいでしょ?」
A「だって!
玉森くん私の名前
知らないのかと思ったんだもん
いつも苗字とか『お前』って言うし」
玉森くん「そんな知ってるわ!
名前くらい!
いつもホノカがAって
呼びまくってるじゃん」
A「・・・そっか
・・・確かにそうだよね(笑)」
玉森くん「A」
名前を呼ばれただけで
体がビクッと反応した
玉森くん「じゃー俺も
今日からAって呼ぶわ」
A「・・・いいけど」
ドキドキを隠して
そっけなく返した
私が玉森くんから呼び方が
変わったのはそれからもう少し後の事
雨の日の帰り道
ホノカと別れた道の先に見つけた
玉森くんの後ろ姿
傘をさしていても
すぐにわかるその姿
しばらくは距離を詰めず歩き
信号待ちで立ち止まった
玉森くんの横に並んだ
傘を傾け玉森くんを覗き込むと
驚いた表情を
見せた玉森くん
玉森くん「びっ・・・くりしたわー」
イヤフォンを外し
ちょっと目を細める玉森くん
A「ごめん(笑)
今日は?部活お休み?」
玉森くん「うん
体育館もいっぱいで・・・」
そんな何気ない会話から始まって
今までにないくらい
会話がテンポよく続いた
話しやすかったのは
傘で顔を隠す事が
出来たからかも知れない
そしてもうすぐやってくる
2人の別れ道
玉森くん「あのさーAも
その玉森くんってやめない?
名字じゃなくて名前でいいよ」
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nico(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます★主人公に訪れた新たな恋の予感・・・次は移行しての公開になる予定なのでしばし更新をお待ちください♪ (2016年2月25日 10時) (レス) id: 4943dbdf4d (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - こんばんは!更新ありがとうございます。サク先輩とお付き合いするのかなぁーと…次の更新も楽しみにしています^^ (2016年2月24日 23時) (レス) id: bb0c6b0d43 (このIDを非表示/違反報告)
nico(プロフ) - ちゃんたまさん» コメントありがとうございます!今回『切なさ』をテーマに書き始めてしまって現在ラブラブ要素ほぼないですが(笑)ハンカチ用意して最後まで読んで頂けると嬉しいです! (2016年2月23日 13時) (レス) id: 4943dbdf4d (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんたま(プロフ) - こんばんは!!私はラブラブが大好きなのに…nicoさんのお話にはいつも引き込まれ泣かされてます。今は辛くてもいいから最後はハッピーエンドを願ってます。更新楽しみにしています。 (2016年2月23日 2時) (携帯から) (レス) id: f953fb9fa5 (このIDを非表示/違反報告)
nico(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます!また一気に読んで頂けて嬉しいです!大人になればなる程切なさって増す気がします。。。そんな主人公の恋心に注目して読んで頂けると嬉しいです★ (2016年2月21日 23時) (レス) id: 4943dbdf4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nico | 作成日時:2016年2月14日 0時