Chapter35 たまたま ページ36
裕太「せっかく
買ってあげようと思ったのに」
A「それなら・・・」
A「なんでもない」
裕太「何だよ？」
・・・もっといいチョコを
なんて言葉はかき消した
A「別に・・・」
裕太「・・・クシュン」
A「・・・風邪？」
裕太「わかんねー
あっやばっ鼻が・・・」
A「ティッシュある？
私持ってないよ？」
裕太「ある・・・・たしか」
バッグをゴソゴソしはじめ
裕太「ほらあった！」
ティッシュと
一緒に落ちた一枚の紙
気づかず前を歩きながら鼻をかむ裕太
A「なんか落ちたよ」
その紙を手にした瞬間
自分の運のなさに悲しくなった
たまたまチョコがなくなって
たまたま裕太にばったり会って
たまたま裕太がティッシュを取り出して
たまたま右手がこれを掴んだ
女友達じゃない
彼女だとわかるようなプリクラで
黙ってそれ見てると
勢い良くそれを奪い取られ
裕太「これは・・・」
A「いいじゃん・・・彼女？」
裕太「・・・ん」
裕太「・・・ずっとAに
言おうって思ってたんだけどさ」
A「別にいいよ
私に言わなきゃいけない
理由なんてないじゃん(笑)」
裕太「なんか隠してる
みたいだったから」
A「大丈夫
今ちゃんと教えてもらったから
頭にインプットした！」
A「受験に出てもバッチリ！」
笑顔と一緒に向けたピースサイン
その時の裕太の顔が
今も忘れられない
寂しいような
哀れむような
そんな顔
ただ好きになっただけなのに
なんでこんなに苦しいんだろう
こんなに苦しいのに
なんでやめられないんだろう
みんなこんなに苦しいのに
誰かを好きになったり
嫌いになったり繰り返せるんだろう
誰か教えて下さい
---------------
高校３年生。冬。
いよいよ受験までの
カウントダウンが始まって
いくら勉強しても
添削してどんな合格点叩き出しても
安心なんかはは出来なくて
後にも先にも人生の中で
一番勉強した時期だった
って言っても全て言い訳になって
しまうのかもしれない
Chapter36 プレゼント→←Chapter34 見えない壁
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nico(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます★主人公に訪れた新たな恋の予感・・・次は移行しての公開になる予定なのでしばし更新をお待ちください♪ (2016年2月25日 10時) (
レス) id: 4943dbdf4d (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - こんばんは！更新ありがとうございます。サク先輩とお付き合いするのかなぁーと…次の更新も楽しみにしています^^ (2016年2月24日 23時) (レス) id: bb0c6b0d43 (このIDを非表示/違反報告)
nico(プロフ) - ちゃんたまさん» コメントありがとうございます！今回『切なさ』をテーマに書き始めてしまって現在ラブラブ要素ほぼないですが（笑）ハンカチ用意して最後まで読んで頂けると嬉しいです！ (2016年2月23日 13時) (レス) id: 4943dbdf4d (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんたま(プロフ) - こんばんは!!私はラブラブが大好きなのに…nicoさんのお話にはいつも引き込まれ泣かされてます。今は辛くてもいいから最後はハッピーエンドを願ってます。更新楽しみにしています。 (2016年2月23日 2時) (携帯から) (レス) id: f953fb9fa5 (このIDを非表示/違反報告)
nico(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます！また一気に読んで頂けて嬉しいです！大人になればなる程切なさって増す気がします。。。そんな主人公の恋心に注目して読んで頂けると嬉しいです★ (2016年2月21日 23時) (レス) id: 4943dbdf4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nico
| 作成日時：2016年2月14日 0時
